これはそれぞれの歌唱法を習得するために必要なアイテム・・・・コンポーネント(構成要素)の数です。

アクート唱法はキューゾの概念が必要な為、ベルカント唱法よりより高いスキルを要求されます。

ベルカント唱法のルーツはカストラートの歌唱法にあると考えられます。そして更にそのカストラートが教会音楽において高音域を担う様に成った事がカウンターテナーの衰退に繋がります。

ベルカント唱法のルーツを紐解いてみると・・・男性歌手によるカウンターテナーの歌唱法にたどり着いてしまうのです。

つまり、男性歌手がベルカント唱法を学んでも立ち行かない原因がここに有るのです。ベルカント唱法とは一般男性ではなく、カストラート・・・去勢歌手の為のメソッドだからです。

この違いを曖昧にしたまま・・・

ベルカント唱法である女性教師が男性の生徒にアクート唱法を教えるのは・・・至難の業です。

男女構わず喉を「開けて」「広げて」と同じ指導をする男性教師からアクート唱法を学ぶことは・・・不可能かもしれません。

金管楽器ですらトランペットの生徒はトランペットの先生が教えます・・・チューバの先生にはつきませんし、チューバはチューバの先生が教えます。弦楽器においても然りです。

ベルカント唱法とアクート唱法の違いはそれ以上です。換声点の処理の仕方が全く異なります。ここを認識しない限り・・・次代を担う日本人男性歌手の受難の時代は続きます。


【K-メソッド】