トラップ!! 「声とは通過しようとする呼気とそれを受け止める声帯のバランスから生まれる」


頭の良い人ほど陥り易いトラップです。

私自信も声楽を始めた頃・・・声とは吐く息(呼気)とそれを制御する声帯の力のバランスで生まれると長く信じていた。


私の大学時代の恩師の言う…

喉は息を通過させるだけ! 息はお腹の深いところ、アッポジャーレで支えて!

しかし、当時の私には…、広げた喉から無秩序に吐き出される呼気は・・・(理論的に、生理学的に)お腹では制御できない?! (ホースで庭に水をまくとき、ホースの口を手でつまんで水の出方を制御するように)声帯こそが呼気を制御し、呼気とのバランスこそが発声を司る!…と考える方が正しいと思えた!

しかし、これこそが私に非常な遠回りをさせた「トラップ」でした。

この一見もっともな仮説の為に「喉声のジレンマ」から長く抜けられなかったのです。

その様な怪異もあり、喉声に対して非常に敏感になったようです。

そして・・・

声とは、吐き出そうとする呼気と声帯の「止め」とのバラヲスではない!」と分かったのは・・・

アクートの技術が喉から声を外す技術と悟り、その喉から外れた声による歌唱こそが、アッポジオの連鎖を生み出す「呼吸の循環」・・・

即ち、アッポジオ・テクニックであると実感出来るようになったからです。


【K-メソッド】