厳密に言うと・・・イタリアオペラの発展は男性歌手のダイナミックな歌唱表現を可能にしたアクート唱法によるものと言えます。
女性歌手のベルカント唱法と共に、男性歌手のアクート唱法によってイタリアオペラの黄金期はもたらされたように思えます。
女声の歌手の皆さん・・・ゴメンナサイ~ <(_ _)>
男性歌手がソプラノの如く実声で高音の歌う・・・これは基本的に不可能なことです。
これを可能にしたのがアクート唱法です。私個人的にはベルカント唱法とは別のもの・・・一線を画する歌唱法と位置づけています。
男声・・・特にバリトン・バスには宿命とも言える換声点(パッサージョ)が存在します。これは「性(さが)」です。
これは、どんなにフィジカルに力んでもこの「性」からは抜け出せません。パッサージョ域でどんなにフィジカルに挑んでも・・・覆っても、カバーしても、飲み込んでもダメなのが「性」です。
ジラーレ!・・・しかし、ジラーレしただけでは結局はファルセットにしかなりません・・・・
キューゾ!・・・しかし、これは「感覚」でつかむしかありません・・・
そして・・・・パッサージョ(呼気の通過)とのバランスです・・・
おもいっきり呼気を通過させる!それゆえにアクートは突き抜けて響き渡ります。これがアクート唱法です。
覆う、カバーする、飲み込む・・・これでは声は抜けません。意味合いは分かる部分もありますが・・・・
アクートは更にその先にあります・・・・