昨日かみしゃまが降りて来たから、ろまんてぃっくの塊みたいなおはなしを書いてみたぞよ(´ω`)小説なんて久々である。笑
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海岸沿いを、手を繋いで歩く。
ゆっくりと、ゆったりと。

塩の匂いがして、足はざりざりと硬い砂を踏む。
海にまあるい月が映っている。
波の音と、二人の足音だけが、静かなリズムを刻む。

ひゅっと吹いた、ひやりと冷たい風に、思わず彼に体を寄せる。
「さむーい」
頬の赤い少女は小さく叫ぶように言うけれど、彼は薄い唇を開こうとはしない。

彼の大きな手は冷たくて、少女の太陽のような体温を、音も無く奪ってゆく。

私の右手と彼の左手が同じ温度になったら、あの海と映る月のように、溶け合ってしまえるでしょうか。
彼女はそんな事を考えていた。

「満月の日は、空気の感じが違うんだ。」
黙っていた彼が、空を見上げながらふいに言葉を落とした。
「どう違うの?」
「それはねぇ、えーっと……」
しばらく顎に手を添えながら、額に皺を寄せる。
その考え込む顔を見るのが、少女は好きだった。
「言葉にするのは難しいよ。でも確かに、それは違うよ」
とても真面目な顔で言ったので、少女はくすくすと笑った。
「狼人間なんじゃない?」
がおーっ、と、獣の真似をしてみせる。
彼は笑って、
「そうかもね。」
がおーっ。
呟いたと同時に後ろから少女を抱き寄せて、首の横に小さくキスをした。
悪戯っぽい笑顔。彼の口元から尖った八重歯が覗いて、少女の顔は熱く火照った。
「黙っちゃったね。可愛い」
からかう彼に、もう。と短く応えると、彼は手をよりぎゅっと握り返し、今度は少女の唇に、自身の冷たい唇を優しく押し当てた。

彼の目の漆黒は恐ろしく澄んでいて、夜空と瞳の区別がつかなくなって、彼女は夜に落ちるのを、ぼんやりと感じていた。