妊活について、SNSを始め、ネット検索にて沢山情報を得ることができますが、有益で患者さんのためになる情報に巡り合うことはそう簡単でなくなってきていると感じます。結局、何かの営業や広告のための情報提供になっているケースが多いと感じます。
つい先日、タイミング(性交渉)にて妊娠を希望される患者様がお越しになり、まずは当院のルーチンの問診事項で、自然妊娠を阻害する要素がないかどうか、確認ました。例えば、下記のことを当院ではクリニックの通院履歴があっても念のため確認します。当院では、下記検査は鍼灸治療を始めるにあたり、必須となります。皆さんも是非参考にしてください。
1)精液所見の確認(数、運動率、奇形率)
この検査は一番簡単です。女性側に原因がある場合、原因を特定するために色々な検査をする必要がありますが、男性はごく簡単。精子の状態を見るだけ。女性の検査を一通り済ませて、なお妊娠しないため、精液所見を確認したところ、無精子症(精子が精液に存在しない)だったというケースもあります。この場合、すぐにTESEの適応となります。いままでタイミングを取り妊娠を試みてきた努力を棒にふることになりますので、まずは男性が勇気をもって検査することを強くお勧めします。
2)排卵の有無。
クリニックへ排卵前と排卵後、必ず経腟プローブの超音波診断装置で確実に排卵していることを確認する。LUF(黄体化非破裂卵胞)といって、基礎体温が高温期になっているにも関わらず排卵していないケースもあるので、必須の検査です。排卵検査薬のみでは分かりません。
3)卵管の検査。
卵管が通っているかどうか確認する検査です。通水検査(簡易的)と子宮卵管造影があります。子宮卵管造影の方が、造影剤を使うため子宮腔の形状、卵管の大きさや太さ、通り具合、狭窄・閉塞・癒着の有無まで判断することができます。卵管の検査をすると、お水または造影剤を卵管に通すため、妊娠しやすくなるといわれています。
まずは、上記3つの検査は必須です。特に卵管が詰まっていれば、鍼灸をしたところで、自然妊娠はほぼあり得ません。(過去に閉塞しているのに自然妊娠された方もおりますが稀です)
その他、受けておいていた方が良い検査
1)風疹の抗体があるかどうかの検査
風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風しんウイルスに感染すると、眼や心臓、耳等に障害をもつ(先天性風しん症候群)子どもが出生することがあります。(妊娠1ヶ月でかかった場合50%以上、妊娠2ヶ月の場合は35%などとされています)。妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、抗体があるかどうか、無ければ予防接種を受けることが望ましいです。
2)クラミジア・エイズなど感染症の確認
クラミジアに感染していると、 卵管やその周囲の癒着などから不妊症になる人、妊娠しても卵管などに妊娠する異所性妊娠を起こす人もいます。 気づかずに妊娠が経過すると、切迫早産などを起こす恐れも報告されています。また、エイズも子供に感染するため、妊娠前に確認することをお勧めします。
3)甲状腺機能(TSH、Ft3,Ft4)の確認
甲状腺機能が低下している場合、着床率や妊娠率が低下します。
その他、まだ色々な検査はありますが、まずは上記が基本的な検査になります。
妊娠しない場合は早めにクリニックを受診し、検査を受けることをお勧めします。
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アキュラ鍼灸院 院長 徐 大兼



