慢性疲労症候群CFS
睡眠が十分にも関わらず疲れを訴える場合は病的、器質的疲労を考える。
疲労原因
1 疲労物質の蓄積
2 エネルギーの枯渇
3 ホメオスタシスの失調
4 脳の調整力の失調
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筋疲労とは
リン酸の蓄積
解糖系によるグルコース分解によってできる乳酸
筋グリコーゲンの枯渇
によっておこり
刺激に対して筋肉の収縮速度の低下と弛緩時間の延長がおこること。
筋肉のエネルギー源としてATPを使うが有酸素的酸化過程はクエン酸回路、電子伝達系、無酸素的には乳酸も生成される解糖系がある。
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神経疲労とは
神経線維自体は疲労しないが、接続部でのシナプス伝達で疲労がおこり伝達の中断と遅延がおきる
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内臓疲労とは
内臓の直接的な原因の他に中枢神経が疲労して呼吸、心拍数が増減血圧変動、胃腸運動異常がおこる。
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疲労にこんな症状があったら!!
☆微熱や寝汗呼吸器症状→肺結核(X線でみる)
☆筋力低下 腱反射異常 筋萎縮→甲状腺疾患や筋原性疾患
☆風邪 胃腸症状→急性肝炎
☆浮腫 →腎疾患や心不全(心不全のときは息切れや呼吸困難を伴う)
☆症状が多彩で発汗や頻脈→甲状腺疾患
☆関節や皮膚症状、発熱→膠原病
☆不定→神経症や鬱
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ミネラルと疲労
低ナトリウム、カリウム血症で疲労がおこり、一般的には歩くことができないので来院はあまりない。
医原性か原発性かを見極める
医原性なら過度のナトリウム摂取制限もある
原発性は低カリウム血症が考えられ、激しい下痢や脱水による。筋の脱力やけいれんに気をつける。
カリウムイオンは神経、筋の興奮に関与して3.5から5.0に保たれている。
5.5で高カリウム、3.4以下で低カリウム血しょうとなる。
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血糖が60mg/dlを下回ると脱力、冷汗、振戦がおこり、脳への血流によるグルコース供給がなくなると2分で枯渇してしまう。
喜んで作業をするとアドレナリンがでて、ブドウ糖が血糖転換するのを促進し、脳にお届けするので疲れを感じにくい。
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開業医では疲労を主訴とする患者の60%は風邪症候群で器質的なものは10%
大学病院では肝臓、胃腸、呼吸循環器障害がトップ3で50%をしめるが原因不明が38%もある。
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精神免疫学PNI
心と体の関係を調べ生体の治癒力の研究を行っている。自律神経と内分泌に加え免疫もホメオスタシスに関係していると考え、心の乱れを観察してストレスを客観的にとらえ、免疫はストレスで低下することがわかってきた。病は気から。