![ビデオ編集のレシピ(作者:タカシのブログ)-ぜつぼう](https://stat.ameba.jp/user_images/20090805/20/actstar/d5/0f/j/t02200220_0240024010227229117.jpg?caw=800)
再び本谷作品を読みました。
しかし、タイトルに「ぜつぼう」とつけてしまう、
本谷さんってすごい。
一時期だけ一世を風靡した芸人の、
そのブームが去ってしまった後のストーリー。
この設定だけでかなり切ないわけですが、
読み進めるにつれ、切なさが滑稽さに変わっていく妙が
楽しめます。
この設定だから、男は絶望するんだけど、
絶望している自分を絶望していると
認めたいがために、
幸せなことがあっても、ゆるがず絶望しようと勤めるんですね。
絶望を貫くという行為をし続けられているのは、
幸せなんじゃないか・・・?
不条理なような感情も起こるし、
こっけいな悲劇を見ている感情でもある。
「俺は、絶望してるがゆえに俺なのだ」
すごいな。
こういう設定を楽しんで書いている本谷さんは、
どんな人なんだろう。
あの容姿からはとても想像できませんね。