ジョー・バイデンが次期大統領に就任することが決まり、副大統領候補だったカマラ・ハリスが次期副大統領に決まりました。女性初、黒人初の副大統領です。
実は今から36年前の1984年の大統領選挙で、アメリカ初の女性副大統領候補がいました。彼女の名前はジェラルディン・フェラーロ氏。イタリア系移民で、外交官であり、政治家、弁護士、ジャーナリスト、作家という才媛でした。
結局、レーガン大統領に負けて副大統領にはなれませんでした。また、今回の選挙中にもほとんど名前があがってこなかったほど、忘れ去られていました。生きていれば84歳。
彼女以降、ヒラリー・クリントまで女性の大統領または副大統領候補は32年間1度も出てこなかったということをみても、いかに女性が国のトップに上りつめることが難しいかということがわかります。
自由、平等の国、アメリカにおいても。
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そして、初めてはこれだけに終わらず、副大統領の夫、「セカンドハズバンド」というのかな?になるダぐ・エムホフ氏がユダヤ人だということも史上初めてのこと。
これまでアメリカ大統領は白人でプロテスタントというのがほとんどでしたが、ケネディ大統領が唯一のカトリック教徒の大統領であり、オバマ大統領は黒人初の大統領として歴史に名を刻みました。それ以外はすべて白人男性でプロテスタントでした。しかし、今回、バイデンはケネディに次いで史上2人目となるカトリックの大統領。
なぜカトリック教徒であることを取り上げられるのかというと、アメリカはイギリスから清教徒と呼ばれるプロテスタントが迫害から逃れて新世界アメリカに来て建国したという歴史があるため。
大統領、副大統領の配偶者がユダヤ人というのも史上初めて。
ハリス氏とは4年前に結婚しているので、二人の間には子供はいませんが、エムホフ氏は前妻との間に2人の子どもがおり、ハリス氏は演説の中で「my children」と紹介しています。2人の子どもたちと言ってももう大人ですが、二人はカマラのことをMomalaと呼んでいるそうです。Kamala+Mom=Momalaでしょうか。
エムホフ氏の前妻との関係も良好で、Thanksgivingを一緒に過ごすほどの良好な関係を維持しているとか。
アメリカらしいと言えば、アメリカらしい。![]()

ハリス氏は今日の記者会見で自分が女性初、黒人初の副大統領になることについて「これが初めてで終わりではなく、これからも続くことを願っています」と述べています。
まだ56歳。
次回大統領候補になる可能性もあります。
そうなれば初の女性大統領も過言ではないでしょう。
コロナ禍にあって、分断され、傷ついたアメリカをどのように立て直すのか、期待したいですね。


