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産後の女性医師の働き方、希望と現実に差-ケアネット調査
出産後数年間の働き方として、女性医師の7割近くが短時間勤務や非常勤を希望している一方で、現実は半数近くがフルタイムの常勤として復職していることが、医師・医療従事者向けサイトを運営するケアネット(東京都千代田区)のアンケート調査で分かった。また女性医師の多くは、託児施設を利用できるかどうかや、臨床現場での感覚が薄れたり、新しい医療技術・知識についていけなくなったりすることなどに、不安を感じていると答えた。
同社は昨年12月19-29日、同社サイト会員の女性医師を対象に、インターネットで出産後の復職に対する意識を調べ、1000人から有効回答を得た。このうち、子どもを持つつもりがないと答えた57人を除き、復職後の働き方などを尋ねた。
それによると、出産を考えているものの、まだ子どもがいない女性医師331人に、出産後数年間の希望する働き方を聞いたところ、「出産前と同じ施設に短時間あるいは非常勤で勤務」が49.8%で最も多く、「別の施設で短時間あるいは非常勤で勤務」(18.3%)と合わせて7割近くを占めた。これに対し、子どものいる女性医師612人に、出産後の実際の勤務形態を尋ねると、それぞれの割合は27.0%と22.1%だった。
一方、「出産前と同じ施設にフルタイム勤務」を希望したのは25.2%で、「別の施設でフルタイム勤務」(2.7%)と合わせても3割に満たなかったが、現実は、37.7%が同じ施設、8.4%が別の施設でフルタイム勤務したと答えており、希望と現実に隔たりが見られた。「退職し、医師としての仕事はしない」は、これから出産の場合は1.5%が希望、子どものいる場合は2.0%が実際にしなかったと答えた。
さらに、出産後の不安材料(上位3つまで)を質問。出産を考えているが子どもがいない女性医師では、「臨床現場の感覚が薄れること」が48.0%で最も多く、「医療技術・知識が遅れること」(46.8%)、「託児所・保育所・病児保育など子どもを預ける施設の利用について」(39.6%)「職場の同僚・上司の理解・協力が得られるかどうか」(33.0%)などと続いた。
子どものいる女性医師では、「託児所・保育所・病児保育など子どもを預ける施設の利用について」(48.9%)、「医療技術・知識が遅れること」(42.8%)、「臨床現場の感覚が薄れること」(41.0%)、「仕事と家庭生活との両立について」(38.4%)などの順だった。
■院内外の協力体制と託児施設が不可欠
自由回答で、子どもがいる女性医師からは、「職場の人間関係と院内保育園の2つが大事」「常勤で勤務しようと思ったら、両親のサポートが不可欠」などと、院内外の協力体制や、病児も預かる託児施設が不可欠とする意見が出た。ただ、「付属の保育園が、看護師しか利用できない」「本当はフルタイム勤務したいが、家事育児のサポートが必要」「自分のできないことをほかの医師に押し付けてしまうことに罪悪感があり、職場をやめた」など、現状では体制整備が不十分だとする声も寄せられた。
また、「年齢的にも専門医取得と出産は重なりやすい。産休期間の取り扱いに、もう少し幅を持たせてほしい」「常勤復帰後、技術が戻るまでに約2年かかり、専門医取得は、同期男性と比べると4年以上遅れた」などと、出産が専門医資格の取得に影響するとの指摘もあった。
■子どもがいない女性医師からは厳しい声も
子どもがいない女性医師からは、「子育てで一時的に休職することはとても大切だと思うが、医師をやめてしまう人に関しては少し憤りも感じる」「仕事をするなら他の医師に甘えるな、負担をかけるなと言いたい」などと、厳しい意見もあった。一方で、「出産後の女性医師が働きやすければ離職せず、独身女性医師や男性医師の負担も軽減する。男性医師も、家族の看病や介護をする可能性は十分にある」と、女性医師が安心して出産・育児できる環境を整備することが、医師全体の負担減につながるとの声も上がった。【佐藤貴彦】
医療介護CBニュースより
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