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世界の疾病構造激変、栄養不足減り過食増-東大などの国際研究で判明
世界レベルで疾病構造の大きな変化が起きていることが、東大大学院医学系研究科の渋谷健司教授らによる「世界の疾病負担研究」で明らかになった。これまでは、感染症や栄養不足に関連した小児疾患が主な死因だった。この研究における調査結果では、サハラ以南のアフリカを除き、子どもたちは成人まで生き延び、食糧不足よりも過食に苦しむ傾向があり、健康問題を抱えながら生活している人が増えているという。
この研究は、東大大学院医学系研究科や米ワシントン大保健指標・保健評価研究所、世界保健機関(WHO)など7機関の共同プロジェクトとして、2007年から始まったもので、50か国、302機関から486人の研究者が参加し、世界の健康問題の動向の数値化を図るため、過去最大規模の健康調査とデータ収集を行い、系統的で科学的な分析を実施。英・ロンドンの王立協会で14日、7本の論文にまとめた研究成果が発表された。
論文では、健康動向の変化について、子どもの死亡率の低下と世界人口の高齢化が背景にあると指摘。かつては、1000万人以上の5歳未満児の死亡による早死が世界の疾病負担の最大要因だったが、現在では、疾病負担の要因の大半が、筋骨格系疾患や精神疾患、負傷などに変わったとしている。
また、この20年間の10大死因の変動を分析したところ、虚血性心疾患と脳卒中の2つは主要な死因にとどまった一方、下痢や結核は順位を下げ、糖尿病や肺がん、慢性閉塞性肺疾患が上位に入った。新生児の死因で多かった新生児脳症は、10大死因から外れたほか、飢餓の主因であったタンパクエネルギー栄養障害も、腰痛や交通事故にとって代わられた。
世界的な栄養不足対策によって、栄養不足による疾病負担は大幅に減少したが、逆に肥満や生活習慣に関連する危険因子が増加し、高血圧や喫煙、アルコール依存症などの疾患が主な疾病負担の原因になりつつあるという。
このほか、300種類以上の疾患、けが、危険因子を調査したところ、このうちの18種類の疾患が世界の疾病負担の半分以上を占めていたことから、渋谷教授は、「これら少数の疾患に対処すれば、健康改善において大きな進展を遂げることができる」と話している。【新井哉】
医療介護CBニュースより
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