総評:94点(続編希望指数200%)

原題    THE EQUALIZER 2
製作年    2018年
製作国    アメリカ
配給    ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間    121分
(あらすじ)元CIAトップエージェントのロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、タクシードライバーとして真面目に働く日々を送っていた。そんなある日、親友で唯一の理解者でもあるCIA時代の上官スーザン(メリッサ・レオ)が何者かに殺害される。怒りに震えるマッコールは、極秘捜査を開始。しかし、スーザンが死の直前まで手掛けていた任務の真相に近づくにつれ、彼の身にも危険が迫ってくる。その手口から身内であるCIAの関与が浮上。やがてマッコールは、かつての自分と同じ特殊訓練を受けたスペシャリストの仕業であることを掴む……。

(以上Movie Walkerより抜粋)

 

ここ数年、僕が一番ハマってる漫画『ゴールデンカムイ』

なんかの大賞(調べろよな)とったりもしてる有名な漫画なのでご存知の方も多いと思いますが、僕にとってこの作品の最大の魅力は主人公のキャラクター設定です。

主人公・杉元佐一(おそらく20代半ば)は日露戦争帰りの元軍人で、「不死身の杉元」という異名をとる優秀な戦士だったんですが、除隊後ある目的のためにアイヌの隠し財宝をめぐる冒険の旅にでます。詳しくはコミックを読んで頂くとして、この杉元、普段は心優しい好青年なんですが、一たび敵を目前にすると一切の逡巡なしに「狂戦士モード」になるんですね。それまで談笑していた相手を、何のためらいもなく殺す攻撃性と、

スイッチが入った状態での静かな敵への恫喝。

文字通りの死線を潜り抜けてきたプロフェッショナルとはかくあるものか、人間として何か決定的に欠けているものは感じつつも、その豹変ぶりは「変身ヒーロー」にも通じるカタルシスがあり、作品の大きな推進力の一つとなっています。

 

さて、全く関係なさそうな話をしてしまいましたが、今回扱う『イコライザー2』の主人公ロバート・マッコールさんの魅力は、この『ゴールデンカムイ』の杉元と非常に重なるものがあります。

彼らの共通点は、自らの道理を絶対のものとして、それを逸脱し踏み越える者には容赦しない、いや容赦しないどころじゃないですね、もはや「人間」としては扱わず、自らの圧倒的な暴力によって蹂躙するところにあります。そこにコンプライアンスがどうこうとかいう余地は全くありません。

 

同じアントワン・フークア監督、デンゼル・ワシントン主演の前作『イコライザー』では、このマッコールさん、もう少し暴力を行使する前のタメのようなものがストーリー面でも演出面でも存在し、「致しかなくやっている」感があったのですが、本作『イコライザー2』では、率先して困っている人を助けてまわり、悪人をくっちゃくっちゃにすることをライフワークにしておられる様子。

 

その狂気の発露が前作より色濃く感じ取られるため、鑑賞する人によっては、倫理観的に受け付けない、という人も少なからずおられるかと思います。ですが僕にとってはどうかというと

そこがいいんじゃない!と、当然相成るわけです。

↑だいぶ増量したウェイトの甲斐あってか普段は温厚な気のいいオッチャンですが

↑スイッチが入るとこの表情。目が座り、もう相手をどう倒すかとしか考えてません。

 

今作は興行成績こそ前作を超えたものの、本国アメリカでの評判はいまいち。レビュワーのレーティングは51%、オーディエンススコアも69%となっております。

やれやれ、あいつらどこに目を付けているのやら。こんなに観たいもんを、観たい形でみせてくれた続編に賛辞以外のものを送る神経がさっぱりわかりません。そんな辛口レビュー投稿して、モニターの向こうにマッコールさんが死んだ目で読んでたらどうするんですかね。

↑「突撃となりの晩御飯的」なやつ。小金もってるクソ野郎どもを畳むシーン。

↑ちょっと見たことがないくらいの暴風雨の中のラストバトル。最高。

 

確かに同じアパートに住む若者との、金八先生的なサブエピソードはちょっと冗長で、ウェットでいらなかった感がしないでもないですが、それを差し引いても本作が今年公開されたアクション映画として出色の出来であることは間違いありません。ロッテン・トマト君を信じて鑑賞を見合わせる方がもしおられるのならば、大急ぎで劇場へ走った方がよろしいでしょう。

 

↓秀作揃いの監督ですが、これはいただけなかったなあ。

↓映画マニア界隈ではもっとも人気の高い監督作です。