東京大神宮は、縁結びの神様をおまつりしている。
かつこは毎年初詣に通っている。
東京大神宮の初詣は、毎年大行列になるのだけれども、以前、その行列に並んでいた時に、「ここの神様はすごい」という女子たちの会話をよく聞いた。
かつこ自身も、だいぶ前に連絡がとれなくなったダーリンの身を案じ、「どうか連絡がとれますように!」と神様に手を合わせたら、その夜、彼から電話が来て驚いた。
これは、神様の力に違いない!と。神様ってすごい!
と思ったかつこは、重ねて神様にお願いをする。
「神様、おむこさんください!」
直後、参加したお見合いパーティで、とある老舗の後継ぎに、いきなりプロポーズされる。
超おぼっちゃんだ…生活に困ることはなさそう…大事にしてくれそうだけど…浮気は絶対にできなさそう(相手がいなさそう)…
さまざまな思いが、脳内を走り回る。
しかし、せっかく現れたおむこさん候補とは、「外見がどうしてもムリ」ということで、結ばれなかった。
そして、あいかわらず、かつこの神頼みは続く。
最近のパワースポットブームに乗ってか、東京大神宮は夜もお参りができるようになった。
(もともと神社というのは、日が出ているうちにお参りするところだそうで、東京大神宮も以前は遅い時間はお参りができなくなっていた。夜は魔物が飛びかうといういわれがある。)
会社帰りの人だろうか、たくさんの人がお参りに訪れている。
いろんな話を小耳にはさむ。
御守り選びに「復縁にきくお守りってありますか」なんて尋ねる女性がいる。
それ、神頼みすることじゃないんじゃないか。。。と思う。
自分磨いて彼が振り向かずにはいられない女性になったほうがいんじゃないの? と他人事に心の中で呟く。そして、自分のことにも気づく。
何年も通って、結婚できなかったわけが、わかった。
「神様、おむこさん、ください。」
じゃなくて
「神様、彼にふさわしい自分になるように、がんばります。」
と、こう言うべきだったんだ。