利用者にとって介護者になってほしくない人とは、プライバシーが守れない人です。
介護の仕事とは、自分が望もうが望むまいが、本来なら決して第三者に知られたくない、
知らせたくない、他人の私生活をはじめとするプライベートの場に居合わせる仕事です。
介護に関わる者が最も自覚を持って守るベき義務です。
それでは『守秘義務』とは何でしょうか。
「利用者が他人に知られたくないことさえ漏らさなければ良い」程度に考えてはいないでしょうか。
「利用者が、他人に知られたくないことかどうか」を介護者が判断を介護者が判断することが出来ますか?
他の利用者やヘルパーとの会話中は勿論、直接介護と関わりのない知人や友人とのおしゃべりの中でも、
「■■さんの介護に行った」とか「▽▽▽さんの介護中に腰を痛めた」などと個人名を出したことは、
ありませんか?
また、たとえ名前は出さなくても、「ある人はこんな変わったやり方をしている」とか
「「いつもこんなことを言っている」などと、少々面識のある人が聞けば誰だか特定できてしまうような、
また「多分■■さんだな?」と思わせてしまうような話をしていませんか?
あるいは、たまたま介助中に自分の知り合いを見つけたからといって、
利用者に確認もなく声をかけたりしていませんか?利用者にとっては、
「誰が介護入っている」ということも立派なプライベートなのです。
利用者と生活圏を同じくする人ほど、この『無意識・無自覚な守秘義務違反』を
犯す危険性と隣り合わせにあります。
「つい、おしゃべりしてしまう性格」の介助者は、よほどの自覚を持たせるか、
さもなければ介護に関わらない方が良いかもしれません。
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