ACCESS-ロープウェイ
高山地域は人の行き来がしにくいため、異なる文化圏の境となります。

一方で、2つの文化圏の境界に位置するということは、両地域をつなぐ交易の可能性を提供します。
そのために重要になってくるのが、近代交通です。

カトマンズの西およそ100㎞の山岳地帯の山頂にあるヒンドゥー教の寺院(マナカマナ)は、徒歩で登ると時間がかかりますが、大幅に短縮する交通手段が1999年に開通しました。人だけでなく、供え物のヤギやニワトリも積んでいきます。このような交通手段であれば、急斜面でも対応が可能です。
このロープウェイは参拝のためですが、観光用にも運用できれば、地域開発の可能性がでてきます。
近代交通でさらに客が増えれば、宿泊代、土産代、ガイド料などの観光収入も期待できます。観光産業というのは収入も大切ですが、若い人が地元に定着することで地域づくりに携わる可能性が増加するという意味でも重要です。

しかし、観光地域でなく、これといった産業がない地域では、若い人が外部に出稼ぎに出るという現象がみられます。
ネパール政府が行なった国勢調査から男女の人口比率は20代~30代の男性が女性に対して少ないことがわかった。これは国外に出稼ぎに出ていることを示しています