ネパール南部に広がるタライ平原 標高200m
インドとの国境の村ルンビニは仏教を開いたブッダが生まれた地として知られる。
亜熱帯の高温多湿な気候で4~5月の気温は40℃まで上がることがある。
インドアーリア系の民族が多くインドの影響を強く受けている
河川や地下水の水源が豊富で水田が広がる豊かな穀倉地帯。

ネパールの首都カトマンズ
ルンビニから東へ250km 標高1300mのカトマンズ盆地にある。
1年を通して温暖な気候で衣替えの必要がない。
古くから交易の中心でチベット、インド系の人が混じり合って暮らしている。
市場ではチベット文化圏で食べられている蒸し餃子「モモ」が売られている。
中身はヤギや水牛の肉で、作り方は小麦粉の皮につつんで蒸し揚げ香辛料で味付けした特別なソースをかけて召し上がる。![]()

ナムチェ 標高3400m
カトマンズからさらに東へ150kmでエベレストの玄関口
年間の平均気温11℃
特に冬場に欠かせないのは「チャン」という米から作るお酒で、夜の気温はー10℃以下になり暖房施設の乏しい地域なので「チャン」は体を温めるのに欠かせない重要な飲み物である。
このようにルンビニ、カトマンズ、ナムチェは緯度は同じだが標高で気候、地域で民族が違うということがわかる。
狭い範囲に、多様な気候・文化があるのが、ネパールの特徴です。
かつて低地では、マラリアがはやったり、ジャングルがあったりして人間にとって住みにくかったため、早くから斜面の高いところにも人の暮らしがありました。
標高950メートルに位置する、人口400人ほどの村では、斜面を利用した「棚田」で稲作をします。標高2000メートルくらいまでは、稲を育てることができます。
脱穀などの農作業には牛を使っています。牛は、大切な農作業のパートナーです。
こうした作業は、村人全員が参加して行ないます。
標高2000メートルを超えるところでは、ソバ、トウモロコシが栽培されます。
家畜も、水牛などよりも寒さに強いヒツジやヒマラヤ牛になります。
そして、3000メートルを超えると、麦とジャガイモが栽培されます。
ここではチベット羊、ヤク、ゾ(ヤクと牛の雑種)といった家畜が飼育されています。
文化的には、標高の高いところはチベット系、低いところはインド系です。
暮らしの知恵
山の斜面で重要になってくるのが、家畜の存在です。
家畜の餌と斜面の保全を兼ねて、村のまわりに森林が残されています。
特に村の下の方の森林は重要です。
重力によって、斜面では土も水もどんどん下に流れていきます。
その養分を吸収して森林は成長していきます。そしてそれを家畜の餌として牛に食べさせ、牛の糞を畑で使うことでうまく資源が回っています。
標高が3000mを超えると、作物の生産量が少なくなり、その分家畜の比重が増えます。高地に適応した「ヤク」などの家畜がみられます。ヤクは牛を基に品種改良して作られた動物で、ネパールの高地民族にとって欠かせない存在です。特に農閑期には、ヤクに荷物を積んで長期の交易に連れて行きます。
また、毛で布を織って交易の商品にしたりします。
高地に住むシェルパ族の村では、寒冷な気候とやせた土地のため、食料を自給することはできません。畑で作られるのは、ジャガイモやわずかな雑穀のみです。
そこで、エベレストの玄関口ナムチェでは毎週土曜日に市が立ちます。
売り手はチベットやカトマンズ、インドから何日もかけて商品を持ってくるため値段は割高になっていますが、このあたりの人々は山岳ガイドの高い現金収入を得ています。


