最近トウモロコシ畑のある田舎道を車で走った

15年くらい前に亡くなった幼馴染の女の子を思い出す
仮にまさえと呼ぶことにしよう
 

まさえは、小学校の時、同じ班だったので一緒に学校まで通った
僕たちの班は、まともに学校にいったことはまれ
トウモロコシ畑を抜けて小学校に通った

まさえは、近所の子で5歳年下だった
僕はあんまり女子にやさしくしたことはないけれど、その子だけは特別だった

僕が車を運転するようになったとき、一度だけ、たまたま夕立で駅から帰れないまさえを見かけて家まで送ってあげたことがあった
いつしか彼氏ができたみたいで、いつも車で迎えに来てたやつがいた

しばらくして会った時には子供がいた
認知してもらえなかったらしい
シングルマザーになっても、なぜかまだその男と付き合っていたようだ
子供は、まさえが18か19の時に産んだ女の子

久々に会った時にはだいぶ大きくなっていた


認知もしない、自分の子供に手を出す男
多分まさえは自殺したと思う

僕は優しいお兄で終わったけれど
きっと苦労は掛けただろうけれど、幸せにはしてあげられたと思う

もうトウモロコシ畑は住宅街になって跡形もない
トウモロコシ畑を見ると悲しくなる