こんにちわです(・・;)
台風15号の影響が続く関東地方ですが、皆様ご無事でしたでしょうか?

私はというと、台風15号の影響は幸いにしてほとんどありませんでした。(若干お仕事で影響があったぐらいでしょうか)
皆様のおかげでした。全然遠い県や街の人からのTwitterでの呼びかけやアドバイスは、やっぱりこういう時にお役にたつ情報ばかりで助かりました。

で、1週間ほど立ちましたが、未だに電気が回復していない地域もあります。
どうにかならないものかなって思います。(また東京電力のバッシングが予感できますけど…)

ちょっと今回は長いですし…論議があるかもしれないですが…お付き合いくださいませませ。

さて、実は私。再びメンタル乱高下中…でした…
ちょっとした出来事ではあります。でも、私の中では未だやや消化不良と行った感じでしょうか…モヤモヤが続き気分が晴れない日が続いてます。

本題の前に…

以前から声はあったのですが、ここ最近になって高まりつつある、ホルモン投薬の保険適用。
性同一性障害の保険適応は、大雑把に言うとあくまでも外科的手術の部分(いわゆるSRS=性別適合手術)だけで、しかも過去にホルモン投薬を行った実績がないことが前提です。
しかし一方では、性同一性障害の治療に関するガイドラインというものがあり、これにはホルモン投薬を経てそれでも駄目なら手術…という方法になっています。

実際、ほとんどの当事者は何らかの形でホルモン投薬やってるのではないかなって思います。(かく言う私も投薬中です)
これが実は壁を厚くする要因で、ホルモン投薬は自由診療で保険適応にはなりません。ガイドラインに書いてあったとしても、投薬を受ける受けないは当事者たる私達の意思が尊重され、決定されます。手術を保険適応で行うとなると、それは保険診療となり、混合診療となります。
混合医療は原則、禁止されています。だから、ホルモン投薬者は保険適応での手術ができないんです。
(まったくのヌカ喜びでした>< 余談ですが、私の主治医はSRSの保険適応が決定された際、この制度が不十分であること早くから見抜いて指摘し、医師の立場で今でも改善に取り組んでおられます。)

なんでこの話を持ってきたか…
実際のところ、保険制度をここで私がディスったところで何も変わらないですし、ほぼ無意味だと思います。それに、この論議はTwitterやその他のいろんなメディアで論議されてるところですし、今更ここで論議することもないと思うのでこの辺で…

実は、お話したい内容にこの保険制度がちょこっと入ってくるんです。

前置き続きでもう一つ…

私は今、そのホルモン剤を2種類投薬しています。1つは、「プロギノン・デポ」という注射。これを2週間に1回、2アンプル投薬します。1アンプルで約8日〜10日前後の効果があります。2周目に入ると、効果が低下します。
そこで、もう1つのお薬。「プレマリン」が出てきます。これは、プロギノン・デポの効果が半減する2周目に効果を補助する目的で服用します。いい忘れてましたが、これは錠剤で、処方箋を出してもらい、薬局で購入します。(もち自由診療ですので、結構しますw)

つまり…私の場合の投薬サイクルは…

(1周目)注射 → (2周目)効果半減 プレマリン服用 → (3周目)注射(プレマリン服用停止)→ (4周目)効果半減 プレマリン服用再開

という感じです。たまにプレマリン飲み忘れたり、病院が夏季休暇などのお休みでサイクルがズレることもありますが…おおよそ厳守しています。

その他に睡眠障害も併発しているので、睡眠導入剤も別途処方されるのですが…こっちは保険診療なんですね。どういう訳だか…(・・;)
たぶん性同一性障害と睡眠障害は別…というお話なんでしょう。

ちょっと前置きが長くなりましたが、本題。
台風通過した日の夕方、プレマリンと睡眠導入剤を受け取りにとある大手薬局に行ったんです。本当は通院した土曜日に薬局よって受け取れるはずだったんですが、薬局行ったんですがたまたま在庫なしで月曜日になったというお話。無論、お金も先に支払って月曜日に受け取るって流れです。

これ自体は私にとっては、ちょいちょいあるお話です。何しろプレマリン50錠近い束を受け取る訳ですから、そりゃあったりなかったりですよ…

受け取るこの日も別になんてことない感じで受け取る…はずだったんです。
ただ、この日はいつもとは違ってました。もちろん、この薬局を利用するのは初めてではないし、お薬手帳も渡してましたし…
過去に何度もホルモン剤は受け取ってます。

薬剤師から処方されたお薬が間違いないかの確認のときに、私には耐えられないことを言われちゃいまして・・・・

薬剤師:「今回はゾルピデム(←睡眠導入剤のこと)が7錠でてます。」

私:「はい。大丈夫です。」

薬剤師:「それとぉ〜。これですね。この薬(プレマリンを指差す)…効果お分かりですか?」

私:「はい。分かります。」

薬剤師:「これ。女性ホルモン剤です。これを投薬するってことは…」

私:「いや、あの。わかってますよ。大丈夫です。」

薬剤師:「ほんとにわかってます?これ女性ホルモン剤で男性が服用するってことは・・・」

(怒髪 天をつく…)

私:「わかってるって言ってますよね。それにこの薬は初めて処方されたものではないです。お薬手帳渡してますよね?履歴確認されてます?この薬局からも何度も受け取ってますよね?なんで今、あなたに言われなければならないの?」

薬剤師:「確認の目的です。」

私:「だったら、なぜゾルピデムは簡単に”流した”訳?」

薬剤師:「…」

私:「そこ説明してよ。」

薬剤師:「いや、無理にお答えしなくてもいいですよ。」

私:「じゃなくて、ゾルピデムだって確認する必要はあったんじゃない?」

薬剤師:「…」

余談だけど、実際。ゾルピデムは服用する際に、お酒などのアルコールは絶対に摂取してはいけません。相乗効果で危険なほど睡眠作用が起こる可能性があると聞いています。
睡眠導入剤としては、弱い方のお薬なんだそうですが…そうは言っても処方箋薬なのです。

私:「だから説明してって。」

薬剤師:「いや、別に”自由診療”だから、いいんですけどねぇ・・・」

私:「はぁ?イカれてんの?お前?何、その言い方。」

薬剤師:「分かりましたよ。すみませんねぇ…」

めっちゃ激高。

私:「私ね。性同一性障害なんだ。できれば保険証で気がついて欲しかったよ。それに、ここからも何度もお薬受け取ってるし、同じ系列の薬局でも、別の薬局でも何度も同じお薬を受け取ってるけど、未だかつて、1度だって薬の効能を説明”させられる”ようなことはなかった!そりゃ、薬の効果はご存知ですか?ぐらいは聞かれたことはあるけど、わかってますって言えば、それ以上のことはつっこんでこない!なんで今回に限って、くっそ説明させられるわけ?」

薬剤師:「すいませんねぇ」

そっから押し問答になるわけですが、埒が明かないわけです。このときは本気で裁判に持っていこうかと考えてましたが…ちょっと待て!熱くなったら負け!という師匠の理を思い出し…そこで…大手の薬局ってこともあって、コールセンターの一つぐらいあるんじゃと思って、一度この薬局を去りました。
ネットで調べてみたら、そっこーで出てくるコールセンターの電話番号。そりゃ電話です!!

コールセンターのオペレーターさんに「クレームになります」と前置きした上で、できる限り冷静に伝えて、今回の件の真意を確認したいと申し伝えました。
オペレーターの方は、最初は普通に対応してくれましたが、事情を把握した瞬間に凍ったような、震えるような声で…

「し、少々お待ちください。担当部署から改めてお電話差し上げたいと思います。当方といたしましても事実確認をさせていただきたいと思いますので、明日…いえ、本日中にはお電話差し上げます。お時間はいただけますでしょうか?」

でした。もちろん快諾です。できる限りの対応を行ってくれるとこの時、確信しました。

1時間ほど経過した頃、その担当部署の人から電話がありました。

状況を確認し、全面的な非を認めた上で謝罪されました。でも私が望んだのは、謝罪ではなく、執拗なお薬の効能に関する質問の意図でしたから…

私:「私としては謝罪を受けたいのではなくて、お薬の効果に関して質問されたことに疑問があるんです。これが、初めてのお薬だったならなんとなく分かります。しかし、過去に何度も受け取っています。この薬局からも受け取っているんです。さらに言えば、同時に処方された睡眠導入剤。これは7錠処方されてます程度の確認で済ませているのに、なぜプレマリンだけ質問されたのですか?」

責任者:「はい。お叱りはごもっともだと思います。ただ、薬剤師は必要に応じて、効果を確認するという目的で説明を求めることがあります。」

私:「なるほど。そこは分かりました。だからこそ、睡眠導入剤に関しても同様に効果の説明を求めるべきではなかったのですか?」

責任者:「おっしゃるとおりです。申し訳ございません。」

私:「さらに、薬剤師の言った「自由診療だからいいんですけどね…」とはどういうことですか?まさかとは思いたいのですが、自由診療と保険診療で区別されてるのですか?そりゃ、お金の流れ、いわゆるマネーフローに違いがでるのは分かりますよ。そうじゃなくて、自由診療だから薬の質問する。保険診療だから質問しないとか意味不明な区分があるのですか?」

責任者:「ありません。私どももそういう観点での自由診療、保険診療の区別は行っておりません。」

私:「ありがとう。私もそこを確認したかったです。」

責任者:「薬の効能を患者様に質問することはあります。これは、薬剤師が必要と判断した場合に行います。ただ、質問の度合いやタイミングまでは明記されておらず、あくまでも薬剤師の個々の判断になります。」

私:「つまり、この可能性だって否定できないことをおっしゃてますよね?この薬剤師が、興味本位でプレマリンの説明を求めたという可能性…」

責任者:「はい。ご認識のとおりです。しかし、逆に言えば、この薬剤師が、今一度の注意喚起という意味で質問した可能性もゼロではないのです。」

責任者の言葉ももっともだと思うが…だとするなら、やっぱり睡眠導入剤の説明を求めなかった事に不信感を感じるんです。
ただ、可能性を論じてもただの水掛け論に過ぎないし、この薬剤師の処遇や制度に関しては私がどうこうする幕でもないと思う。
実際、この薬剤師が何を考えてたかなんて、本人じゃなければ知るすべなどないよ。まして、会社に叱責されたとしても、正直ベースで話すとは限らないしね。

そこで…

私:「正直、今回のことは私としては大きなショックを受けたのも事実です。今回は本気で法廷で争うことも真剣に考えましたし、死という決断をすることも考えました。でも、あなたやコールセンターの対応と説明に誠意を感じたので、これ以上の叱責や法廷闘争までは行わないことを約束します。でも、忘れないでください。実際、私ですら傷つきました。人によっては下手をしたら、もうこの世にいない可能性だってあったと思います。どうか、その事だけは知ってほしいんです。私にとってはほんとにデリケートな問題です。でもだからといって、私が特権を持っているとも思っていません。彼の処遇に関しては、私がどうこう言うことはできないと思いますし、会社や制度にどうの言える立場ではないと思いますので、そこはお任せしますが、再発防止のため、質問するにしても判断基準を明確にされたほうがよろしいのではないでしょうか?これは、あくまでも提案です。」

責任者:「承知いたしました。ぜひ検討させていただきたく思います。」

私:「最後に薬局での暴言や失礼な発言は、私としても心から謝罪したいと思います。申し訳ありませんでした。」

責任者:「こちらこそ、大変失礼な対応となり申し訳ございませんでした。薬局の責任者と薬剤師にも暴言に関しての謝罪があった旨、申し伝えるとともに、再発防止に努めます。また貴重な温かいご提案、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」


これが一連の出来事…その後、お薬手帳とお薬を受け取ったのですが…


この一連の流れを読んでくださって、私に対する批判的な意見もあると思います。

でも、私が言いたかったのは…

たとえそれがお仕事であっても、ちょっとした対応1つで相手が傷つき、苦悩することがあり得るということ。
やったからいいでしょう?ではなく、そういう些細な配慮一つで人は傷つきやすい生き物だと思うのです。
それはLGBTだから、障害者だから…という観点ではなくて、誰でも同じだと思うのです。

私の考えが間違ってるのかも知れません。綺麗事なのかも知れません。

「そんなのは戯言だ!現実はそうじゃない。」

そうですね。おっしゃるとおりかもしれません。
でも、そんな戯言のほうが、人の温かみを感じれて私は好きだなぁって思うのです。

なんでって…

私達は機械ではない。YES or NOだけでは語れない、繊細で大胆な生き物だと思うんです。だから、機械的に仕事をするのではなく、そこに人がいる、介入する意味を考えてほしいんです。でなければ、私達はいずれ、機械に仕事を取られ、居場所を失う気がしてなりません。


最後まで読んで下さり、ありがとうございました。