『子ども読書活動推進フォーラム』において事例発表のコーナーで
おはなし会を開催してきました。
壁シアターといわれるジャンルのもの。
模造紙くらいの大きさの背景が布で作られています。
それをステージにして物語を演じるのです。
題目は「おおかみと7匹のこやぎ」でした。
会場には120~130名くらいの観客がおられましたが、
驚きと、笑いで楽しいひと時を感じて頂いたのではないかと
思っています。
さて、私たちの事例発表の前に
絵本作家である小風さち先生の基調講演があったのですが、
とても素晴らしいお話を伺う事ができました。
小風さち先生は人気の絵本『わにわにのおふろ』を初めとした
作品の“文(ことば)”を担当されています。

一般的には、絵本作家というと
絵を描く人。
というイメージが強いのですが、小風先生は文字担当。
絵本の文字に込められた、
強くて深い想いを感じることができました。
印象的だったフレーズをいくつか紹介します。
赤ちゃんは、“言葉”と
あそぶ、ふれる、感じる・・・そして最後に食べる
だから、物書きとして赤ちゃんに良質な言葉を
提供したいのだと仰っておられました。
それは、お母さんが
「さぁ、おたべなさい」と子供にご飯をあげるのと同じ。
だから、それこそ命をかけて
言葉を生みだされているのです。
人気の、わにわにシリーズを書くために
何度も、何度も、何度もわにを見に行き、
バナナワニ園の飼育員さんと懇意になり、
わにの生態について、本当に細かなところまで
調べておられるのです。
そこまで、こだわる理由。
それは、リアリティ。
小風先生は「リアル」がある、と
「リアリティ」がある、とは違うと言います。
例えばファンタジーはリアルである必要はないと。
しかし、リアリティがなければ
子どもは本を閉じてしまうのだと。
そして一度閉じられてしまったら
本がどんなに叫んでも、もう子どもには届かないのだと。
「だから自分は、自分の目と足をつかって書くんです。」
と話されていました。
すごいこだわり・・・
わにわにの絵を担当された山口マオ先生にも
絵を描く前に本物のわにを見に行って下さいと
バナナワニ園に行って頂いたそうです。
小風先生の言葉の特徴として
擬音が挙げられるのですが、どのようにして擬音を
考えるのですか?という質問に対しての答え!
「だって、そう聞こえたんですもの!」
なんて素敵な答えだろう!
感動しました。
「見るという作業を、耳でやっているだけ。」
耳になじまない言葉は、口にも馴染みません。
子どもに見せたい世界が絵本作家にあるのか?
それが明確に見えているのか?
そう自問自答しながら、
現実をひたすら聴く。
何度も聴く。
そうすると・・・
言葉が降って来るのだそうです。
その時、得も言われ得ぬ気持ち良さに包まれると。
最小限の言葉で淡々と表現される絵本の世界。
読者に感じてもらる為に、
感情の表現は盛り込まない絵本の世界。
小風先生のこだわり・・・
なんて凄まじい世界なんだろう!
なんてすばらしい世界なんだろう!
そう感じました。
言葉は人を通して音になる。
そして、人に入りこんで肉体となる。
小風先生のお話を伺って、
言葉を大切に扱おう。
愛おしく、
子どもに、さあお食べ!と言えるように。
大切なことを学ばせて頂きました。
小風先生、本当にありがとうございました。
写真は講演終了後にお願いをした1枚です。
「おおかみと7匹のこやぎ、面白かった!」と絶賛され
ルンルンな私とそれは優しい小風先生とのツーショット!

今週もみなさんにとって
素晴らしい1週間になります!
追伸
今回の小風先生の話は真理。
いろんな話に置き換えて学びとる事ができます。
あなたにとっての、“言葉”とはいったい何でしょうか?