震災を契機に発生した電力不足。
政府がようやくこの夏の節電目標を一律15%と設定した。
今年から改正省エネ法が本格的に動き出し、各企業は長期的な削減活動を
始めなければならない状況に追い込まれていた。
今回の震災は、表面的な省エネが本当の意味での省エネに変化するいい契機
になったことは間違いない。
そのひとつがオフィスの照明だ。
労働安全衛生法では、細かい作業をおこなう場所の照度は300Lux以上
にするよう定めている。
が、最近のオフィスは机上照度が1000Lux近くあるところが少なくない。
こうなっている理由は、JIS規格が750Luxという基準を定めているためである。
照明器具は劣化してくると照度が落ちる。それを見越して法定照度の3倍以上の
明るさを多くのオフィスがキープし続けた。が、なぜ750Lux?と尋ねても明確な
理由はないようで、明るすぎるという感想は以前からよく耳にしていた。
ここにきて、多くのオフィスが300Luxを基準に照度を落とし始めた。
新しいオフィスは調光器を使い、それ以外は原始的に間引くことで対応した。
人間は順応性のある動物なので、1週間もすればなにも違和感を感じなくなる。
ということは、これまで必要以上に照明を使ってきたことを証明したことになる。
JIS規格が??になってしまったわけだ。
これを変えるだけでもずいぶんの節電効果を生むのは間違いない。
テナントビルはどんな使われ方をするかわからないので、一律に照度を確保して
きたが、ここから先、こういうところにも変化が生じてくるだろうと思う。
明るくしなければならないところと、暗くてもいいところと、それこそメリハリが
あってよいはずだ。
今後はタスク&アンビエントという考え方が今後は主流になってくるだろう。
これも地震によって学んだ知恵である。
何か15%減らせと言われると大変なことのように聞こえるが、実はいろんなところに
無駄は存在するし、まずその無駄をそぎ落とせば、意外とそうストレッチな数値では
ないのかもしれない。
もっとも、電力を使って生産をしている事業者はそうも言ってられないかもしれない。
それでも出来ることはあるはずである。
大規模な停電が起きては困るから、私もできる限りの協力をする。
