.維持のために必要な管理内容とコスト
空き家をすぐに活用する方法が現実的ではないのなら、放置による劣化や周囲への悪影響を防止するのが最優先事項です。
空き家を維持するためには何が必要で、どのくらいのコストがかかるのか、その一例を挙げます。
管理内容
・換気
湿気の除去を目的に、定期的に窓などの開放を行って換気します。
換気は採光も兼ねているので、共にカビの発生を抑えるのですが、目安としては1ヶ月に1回程度が必要です。
・掃除
ホコリと虫の死骸等を掃除して、室内を清潔に保ちます。
屋外においても舞い込んだゴミや不法投棄されたゴミを掃除するのですが、その頻度は適時となるため、換気など他の管理と一緒に行うのが効率的です。
・水道設備
排水管には必ず封水(排水口と排水管を直通させないための溜め水)の仕組みがあるので、長期間通水させないと、封水が乾いて虫の侵入や臭いの元になります。
そのため、水道は解約せず定期的に通水させて、同時にサビも防止します。
・害虫対策
空き家かどうかに関係なく、僅かな隙間から虫が侵入するのは避けられませんが、空き家にしていると随時駆除されないので、増えてしまう可能性が高いです。
また、家に甚大な被害を与えるシロアリについては、発生が確認されていなくても業者に頼んで防蟻処理してもらうべきでしょう。
・剪定
庭木の手入れは意外と重要で、越境対策の他、葉・花・果実のいずれも虫を呼び込みやすく、落葉樹なら落ち葉の処理も必要になって、伐採も視野に入れたいところです。
また、除草もなかなか大変なので、防草シート等の活用も考えましょう。
・郵便物
郵便物は転居届で転送してもらえますが、問題はいつの間にか届くチラシです。
ポストが溢れると、管理されていない空き家だと思われてしまうので、防犯面からも郵便物は定期的に回収しなくてはなりません。
管理にかかる費用の一例
・空き家の固定資産税と解体した場合
市町村が危険な空き家と判断して改善勧告をした場合、もしくは自主的な解体で土地の固定資産税は3倍~4倍に上がる一方で、解体すると家の固定資産税がなくなります。
トータルでは上がるケースの方が多いと思われますが、土地が安い地方では、解体した方が安くなるケースもないわけではありません。
・光熱費
給湯器がガスの場合を除き、空き家の維持でガスを利用することはないはずです。
しかし、電気は換気・掃除等で訪れる場合に使うかもしれませんし、水道は止めてしまうと封水切れと掃除に不便なので、共に基本料金程度の費用負担で継続でしょう。
・管理サービス/管理・共益費
仮に1ヶ月1回の管理だとしても面倒になってくるのは誰でも同じで、遠隔地に空き家があると、そもそも管理のために行くこと自体が負担です。
最近は月1万円程度出せば、室内までチェックしてくれる管理サービスもあります。
また、マンションの管理・共益費は所有する限り徴収される維持費です。
・保険
火災保険・地震保険・家財保険とありますが、空き家になると住宅用の保険は使えず、一般用(店舗等)を対象にした保険になります。
地震保険・家財保険は、必要なら火災保険に付帯して加入すれば大丈夫でしょう。
・メンテナンスや修繕積立・大規模修繕費
戸建ての大きなメンテナンスは、おおよそ10年周期で行う外壁と屋根の修繕です。
他に庭木の剪定もあり、いずれにしても業者に頼まなければできないメンテナンスで、大きな出費を覚悟しなくてはなりません。
マンションでは、修繕積立金でカバーされますが、足りなければ一時金徴収または値上げされることもあるので、現在の出費以上になる可能性があります。
これら具体的な費用の目安については個別の解説ページをご覧ください。
人が住んでいない家を空き家と呼びますが、まったく住んでいないのか、年に数回は訪れるのか、家具や遺品を置く場所になっているのかといった違い...