ヘルシー食を販売、20セントをアフリカへ
日本発の食糧チャリティー
キタノ、コロンビア大などで実施
TFT

日本の非営利・食糧チャリティープログラム「テーブル・フォー・ツー(TFT)」が今月から、米国東海岸に進出し、キックオフ・イベントが5月3日、市内のコロンビア大学で開かれた。
 TFTとは、先進国の生活習慣病など飽食の問題と、開発途上国の飢餓問題の同時解決を目指すチャリティー活動で、07年に日本で始まった。
 学校や官庁、病院などのカフェテリアで通常よりカロリーを抑えたTFTのヘルシー食を販売し、一食分の売り上げのうち20円が寄付金となり、アフリカの子どもたちに給食一食分をプレゼントできる、という活動だ。
 日本では学校、病院など全国で250団体が参加し、これまで330万食(約1万5000人分の1年分の給食に相当)をアフリカのウガンダ、ルワンダ、マラウィに届けている。
 TFTアメリカ本部は08年に開設され、同年9月にリーマンブラザーズの社員食堂での導入が決まっていたが、折り悪くリーマンショックが起こり、アメリカ進出は苦戦を強いられていた。
 会場となったコロンビア大学では、今年9月から学生食堂でTFTのヘルシーメニューが販売されることになった。1食分の売り上げのうち20セントが寄付金となる。市内の北野ホテルは、ホテル内の「白梅」と「ガーデンカフェ」で、今月からTFTヘルシーメニューを導入している。
 コロンビア大学向けのTFTヘルシーメニューを考案したのは、アメリカ版「料理の鉄人」の一人で、自らの食チャリティーも展開するキャット・コーラ氏。この日は、そばのオレンジマリネとチキンの串焼きが、試食用に提供された。
 同大地球研究所長であり国連ミレニアムプロジェクトのディレクターを兼務する経済学者、ジェフリー・サックス氏が、「アフリカの子どもたちが、学校で給食を食べることができることは、単に食糧問題を解決するだけでなく、学業そのものにも大きな影響を与えています」と、現地の様子を報告していた。

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