[経口避妊薬を3年以上服用していると
緑内障になるリスクが高まる可能性があると判明:米研究]
(IRORIO 2013年11月23日)
経口避妊薬(ピル)には、循環器系に問題がある場合は疾患を悪化させる
リスクがあるなど、副作用がある一方、月経困難症の改善につながるなど
メリットも多く、避妊の目的以外で服用している女性も増えているかと思う。
だが、今週〈米国眼科学会〉で発表された研究により、経口避妊薬を長期間
服用していると、緑内障になるリスクが高まる可能性があることがわかった。
米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校、デューク大学医学部、中国
南昌大学の研究者が、2005年から2008年にCDC(米国疾病対策センター)が
行った「健康と栄養に関する調査」のデータを検証したところ(対象は
米国在住40歳以上の女性3406人)、ピルを3年以上服用していた人は、
服用経験のない女性と比べて緑内障の診断を受ける割合が約2倍高いことが
わかった(ピルの種類による違いは認められなかったとのこと)。
女性は更年期を迎えると緑内障を発症しやすくなるため、過去の研究では
女性ホルモンの一種、エストロゲンに何らかの要因がある可能性が指摘されて
いるが、現時点ではピルを飲んでいるから緑内障になるとは言えず、因果
関係については今後の研究が必要となる。
しかし、「ピルを3年以上服用している人は定期的に緑内障の検診を受ける
べきです」と、主任研究者のシャン・リン、カリフォルニア大学教授は指摘
する。
緑内障の家族歴がある、眼圧が高めなど、リスクの高い人はとくに注意が
必要だそうだ。
http://irorio.jp/kondotatsuya/20131123/89651/