日本の出生年別のピロリ菌感染率~17万人のメタ解析 | アクティブエイジング アンチエイジング

[日本の出生年別のピロリ菌感染率~17万人のメタ解析]

(ケアネット  2017年11月30日)


一般集団におけるH. pylori感染率(有病率)のトレンドの変化が、日本での
胃がん死亡率の低下をもたらした主な要因と考えられている。

そこで、愛知医科大学のChaochen Wang氏らは、H. pylori感染率それ自体が
出生コホートパターンを示すかどうかを確認するために、日本人のH. pylori
感染率を報告した研究の系統的レビューを行い、17万752人のメタ回帰分析を
実施した。

Scientific reports誌2017年11月14日号に掲載。


著者らは、出生年の関数としてのH. pylori感染率の異質性を説明するために、
一般化加法混合モデル(GAMM)の枠組みで重回帰分析を行った。

その結果、H. pylori感染率の明らかな出生コホートパターンが確認された。
出生年別に予測されたH. pylori感染率(95%CI)は、
  1910年60.9%(56.3~65.4)
  1920年65.9%(63.9~67.9)
  1930年67.4%(66.0~68.7)
  1940年64.1%(63.1~65.1)
  1950年59.1%(58.2~60.0)
  1960年49.1%(49.0~49.2)
  1970年34.9%(34.0~35.8)
  1980年24.6%(23.5~25.8)
  1990年15.6%(14.0~17.3)
  2000年6.6%(4.8~8.9)
で、1998年以降に生まれた直近のコホートでは感染率は10%以下であった。




(ケアネット 金沢 浩子)




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