食事に含まれる不飽和脂肪酸が潰瘍性大腸炎に関連 | アクティブエイジング アンチエイジング

[食事に含まれる不飽和脂肪酸が潰瘍性大腸炎に関連]

(HealthDay News  2009年7月23日)


潰瘍性大腸炎の全症例の推定30%は、一般的な多価不飽和脂肪酸である
リノール酸の過剰摂取が原因である可能性が、新しい研究によって示された。


英イースト・アングリアEast Anglia大学のAndrew R. Hart氏らの研究の
結果、リノール酸摂取が最も多かった被験者では最も少なかった被験者に
比べて、疼痛を有する腸の炎症および水疱形成が2倍以上認められた。

リノール酸は、赤身肉や一部の食用油、マーガリンなどに含まれる。


ただし、オメガ-3脂肪酸を多量に消費すると、潰瘍性大腸炎の発現リスクが
4分の3以上低減した。
サケやサバのような脂肪分の多い魚、アマニ(亜麻仁)、特定の乳製品は、
ドコサヘキサエン酸としても知られるオメガ-3を豊富に含む。

研究結果は、医学誌「Gut(腸)」オンライン版に7月23日掲載された。


欧州5カ国20万人以上の食習慣を検討した今回の研究では、潰瘍性大腸炎は
男女とも平均60歳で、ほぼ同様に発症することが示された。
データ分析では、喫煙、年齢、カロリー摂取、アスピリン使用など他の
考えられる条件を考慮に入れた。


リノール酸は体内でアラキドン酸に変化する。
アラキドン酸は腸内細胞膜の成分であり、その後、組織に炎症を引き起こす
さまざまな化学物質になる。
潰瘍性大腸炎患者では、腸の組織内にこれらの化学物質が高濃度でみられる。
慢性症状である潰瘍性大腸炎があると、大腸癌の発現リスクが高まる。




http://www.healthdayjapan.com/