[歯が少ない高齢者、引きこもりリスク増 東北大など調査]
(朝日新聞 2016年6月29日)
歯が少なく、入れ歯を使わない高齢者ほど引きこもり状態になるリスクが
高いとの調査結果を東北大などの研究チームが28日発表した。
歯の健康状態が悪いと、人との会話や食事をためらいがちになり、外出機会が
減ってしまう可能性があるという。
愛知県内に住む65歳以上の4390人を、自分の歯が20本以上残っている人、
19本以下で入れ歯を使っている人、19本以下で使っていない人の3グループ
ごとに4年間追跡した。
週1回も外出しない引きこもり状態になった割合は、歯が20本以上の人では
4.4%だったのに対し、19本以下の入れ歯使用では8.8%、入れ歯を使わないと
9.7%だった。
65~74歳の場合、歯が19本以下で入れ歯を使わない人が引きこもり状態に
なるリスクは、年齢や所得などを調整すると、20本以上の人の1.78倍に
なった。
東北大の相田潤准教授(歯科公衆衛生学)は「高齢者にとっては歯が少なく、
入れ歯を使わないことが引きこもり状態へのリスクを高める。健康な歯を保つ
ことで防止につながる可能性もある」と話している。
(川村剛志)
http://news.livedoor.com/article/detail/11699113/