良質な睡眠のために(2)深部体温を下げるグリシン | アクティブエイジング アンチエイジング

[良質な睡眠のために(2)深部体温を下げるグリシン]

(産経新聞  2013年8月19日)


私たちは、深い眠りと浅い眠りを繰り返して目覚める。
質の良い眠りのリズムは、眠りに入って間もなく、深い眠りのノンレム睡眠に
入り、その後、覚醒に近づくにつれて浅いレム睡眠量を増やしながら、
ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返して目覚めるというパターンだ。


生理学などが専門の高橋迪雄・東京大名誉教授は「質の良い睡眠の鍵は体温。
私たちは本来、深部体温が下がり始めるときに就寝すると寝付きが良く、
深い眠りが得られます。ところが、現代生活の睡眠と活動のリズムでは、
このタイミングを外してしまうことが多く、睡眠に問題を抱える人が増えて
いるのです」と解説する。
夏は特に暑さのため、寝苦しく、深部体温が下がりにくい。


深部体温を下げ、良質な休息をサポートする効果で注目されているのが
「グリシン」という成分だ。
グリシンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種で、私たちの体内でも
作られている。
このグリシンが脳に作用して深部体温を下げる働きが見つかった。
実際には手足の血流を増やすことで体の熱を逃し、深部体温を下げるのだ。

高橋名誉教授は「体を休めたいときにグリシンを摂取すると、深部体温が
下がるのを助け、しっかりとした休息を取れることが分かってきている。
その効果は多くの研究で科学的な証明も得られています」と話す。


次回は、休息の質を高めるグリシンの効果を、さまざまな角度から探って
みる。



http://sankei.jp.msn.com/life/news/130819/bdy13081907330000-n1.htm