[無糖のソフトドリンクやキャンディは歯に有害]
(HealthDay News 2015年11月30日)
ソフトドリンクやスポーツドリンク、キャンディは、たとえ無糖であっても、
歯を傷つける可能性があることがわかった。
この結果はメルボルン大学(オーストラリア)教授のEric Reynolds氏らの
研究で示され、同大のニュースリリースで報告された。
研究では、無糖または加糖のソフトドリンクやスポーツドリンクについて、
23種類の飲料を選び、調査を実施した。
その結果、酸性の添加物を使用し、pH値が低い製品は、無糖であっても歯に
有害であることが判明した。
ほとんどのソフトドリンクとスポーツドリンクは、歯のエナメル質を
30~50%柔らかくした。
また、糖の有無にかかわらず、ソフトドリンクや風味づけされたミネラル
ウォーターによって、歯の表面には測定可能な喪失が発生した。
調査した8種類のスポーツドリンクのうち6種類は、歯のエナメル質の喪失を
引き起こした。
さらに、多くの無糖キャンディにはクエン酸が多量に含まれ、歯のエナメル
質を侵食する可能性があることが判明した。
Reynolds氏は、「飲食物は無糖であっても安全とは限らず、酸性の添加物は
歯の酸蝕症を引き起こす場合がある。歯に安全な食品や飲料を選べるよう、
製品ラベルと消費者への情報提供を改善する必要性がある」と主張している。
酸による侵食が発生すると、初期には歯の表面のエナメル質が剥がれ、進行
すれば歯の内側の柔らかい歯髄が露出する可能性もある。
歯を守るためのヒントとして、「添加物(特にクエン酸とリン酸)について
製品ラベルを確認すること。水(できればフッ化物を添加したもの)を飲み、
ソフトドリンクやスポーツドリンクを減らすこと。酸性の飲食物を摂取した
後は、水で口をすすぎ、1時間待ってから歯を磨くこと」と、Reynolds氏は
アドバイスしている。
http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&view=article&id=6432:20151210&catid=51&Itemid=104