唾液内のsIgAが減るとがん死亡率が上昇! | アクティブエイジング アンチエイジング

[唾液検査で死期が分かる? 最新の研究が明らかにしたがんとの関連]

(アメーバニュース 2016年02月09日)(提供:CIRCL)


「自分は一体いつ死ぬのだろう……?」
生きている間に、誰しも1度は考えることではないだろうか?

世の中には寿命を診断する占いなどもあるが、もっと確実に自分の死期を知る
ことができる方法が判明した。
イギリスで行われたある研究によると、唾液内の特定の抗体が減少すると、
死亡率が高くなるのだという。

 

<唾液と死亡率の関係を調査>
バーミンガム大学のスポーツ・運動・リハビリテーション科学科研究
チームは、唾液に含まれる分泌型免疫グロブリンA(sIgA)という抗体の量と
死亡率の関係を調査した。

sIgAとは、口腔、鼻腔、消化管などの粘膜面から分泌され、外から細菌や
ウイルスが侵入するのを防いでくれる物質だ。

研究チームは、1995年に63歳の高齢者639人から唾液を採取し、その後
19年間、参加者の生死を追った。

 

<sIgAの分泌量が減るとがん死亡率が上昇!>
研究の結果、唾液内のsIgAが減るにつれて、全体的に死亡率が上昇している
ことが分かったのだ。

死亡の原因別に見てみると、sIgAの減少と特に関係が濃いのは、肺がん以外の
がんだった。
呼吸器系の病気による死亡率は、この物質の含有量が限りなく少ないときに
のみ上昇した。

 

<sIgAと死亡率の関係、そのメカニズムとは?>
ではなぜ、sIgAが減少するとがんでの死亡率が増えるのだろうか?
その答えは、この物質の「細菌やウイルスから体を守る」という免疫としての
役割にあると研究者たちは言う。
sIgAが減ると当然、体中の免疫力も低下する。
これにより、がんが発生するリスクも大きく向上してしまうのだ。


また、2015年に日本で行われた研究によると、糖尿病患者の唾液内に
含まれているsIgAの量は、健康な人と比べて少なかった。
糖尿病患者は感染症にかかりやすいが、これはsIgAが減って免疫力が下がる
ためではないかと考えられている。

 

<ある日突然告知されるがん sIgAが変えるか>
がんに侵されていることが分かるのは、大抵の場合、ある日突然だ。
だからこそ、この病気は恐い。

唾液の検査をすることで、近い未来がんにかかる可能性があると前もって知る
ことができれば、突然知らされるよりも随分と心強いことだろう。
生活習慣を改善するなど、早めに対策を打つこともできる。

将来、がん予防検査などに応用されることを、ぜひとも期待したい。

 

 

 

 

 

http://news.ameba.jp/20160209-512/