ダイエットで骨折・・・ダイエット好きの妻が妊娠したら要注意! | アクティブエイジング アンチエイジング

[ダイエットで骨折・・・ダイエット好きの妻が妊娠したら要注意!]

(ダイヤモンド・オンライン 2010年5月21日)

<ダイエット好きの妻が妊娠したら要注意!>
<高齢出産に潜む思わぬ「落とし穴」>
<ダイエットで骨折・・・子育てに不安?>
<妻の趣味はダイエット 何度もリバウンドを繰り返す>

 

デザイン会社に勤務するRさんが2つ年上の妻と結婚したのは、今から
20年前の美術大学3年の時。
妻の大学卒業を機に入籍した。
就職してからも友達夫婦のような関係は長年続いた。

Rさんの妻の趣味は学生時代からダイエット。
テレビや雑誌に出ているダイエット方法は全て試し、そして失敗を繰り返して
いた。
食卓にリンゴだけ、キャベツだけ、茹で卵だけという時もあった。
伊豆にある断食道場にも友人と旅行がてら何度か出かけていた。
ホットヨガに岩盤浴、サウナやエステにも通っていた。

Rさん自身、「所詮、ダイエットは趣味の域」と思っていたが、妻が会社で
貧血で倒れてからは過激なダイエットを控えるようにアドバイスをした。
新しいダイエット方法を試すたびに一時的には痩せて喜ぶものの、すぐに
リバウンドして元の体重より増えてしまうからだ。


<結婚10年でも子どもができない 辛い不妊治療のはじまり>
子供も自然な流れでできると思っていたが、結婚して10年を過ぎても一向に
その予兆はみられなかった。
35歳を過ぎた頃からお互いの両親が遠慮がちに「孫はまだか?」と聞いて
くる。
その頃から夫婦の関係は微妙にくずれていった。

 「子供がほしい」と思ったときからRさん夫妻の地獄がはじまった。
数ヵ月後、Rさん夫婦は不妊治療を決意した。
検査をするとRさん夫妻は、機能的にはまったく問題が無いことがわかった。

不妊治療をはじめて、5年を過ぎたあたりから、妊娠しないイライラと
ホルモンバランスの崩れから妻は自律神経を壊した。
その頃から、またダイエットに固執するようになった。
インターネットで肥満は不妊につながると記事を読んだからだ。
経済的にも肉体的、精神的にも限界だと感じたRさんは、子供は諦めて夫婦
2人で老後を迎えようと決意した数日後。
妻は奇跡的に子どもを授かった。

 

<妊娠中毒で過食ぎみに・・・さらに40代なのに骨粗鬆症で骨折!?>
Rさんの妻は高齢出産ということもあり、妊娠してからは大事をとって、
仕事も辞めた。
つわりは思いのほかひどく、四六時中何か口にしていないと気持ちが
悪かった。
妊娠中は味覚が変わるというが、今までほとんど口にしなかった袋菓子、特に
ポテトチップスを手放せなくなっていた。
産婦人科の毎月の検診では、いつも体重増加を注意された。
運動や水泳も医師に勧められたが、流産が怖くてできなかった。
お腹が目立ちはじめ、妊娠6ヵ月を過ぎた頃、信じられないことが起こった。

ある朝Rさんはトイレから聞こえる「痛い」という妻の叫び声で目を
覚ました。
妻は、背中に激痛を訴え、その場から動くことができなかった。
救急車に乗りこむと、痛みで気を失いかけている妻が「赤ちゃんが・・・」と
うわごとのようにつぶやいていた。

検査後医師から意外な言葉が告げられた。
「骨粗鬆症による脊椎の圧迫骨折です」

ダイエットとリバウンドを20年以上繰り返していた妻は、40代とは思えぬ
骨密度だと指摘された。
妊娠で増えた体重を支えられず脊髄が骨折してしまったのだ。
医師の話によると絶食などの過激なダイエットを長期間繰り返していると
若くても、稀に骨粗鬆症になるとのこと。
信じられなかった。

 

<妊娠中は母体の骨量が低下 ダイエットを繰り返す妻には注意を>
Rさんの妻は、整形外科医と産婦人科医の連携により無事出産した。
長い不妊治療と骨折を乗り越えての出産に両家の家族も大喜びをした。
しかし、それも束の間。
Rさん夫妻を子育てという「地獄」が待ち受けていた。
子供が小さいうちはよかった。
しかし、1歳を過ぎて体重も10キロを越えてきたあたりから、抱っこをする
たびに妻は腰痛を訴えるになった。
骨粗鬆症は完治するものではない。
Rさん夫妻にのしかかる骨折の恐怖。
Rさんは大きくなる子供を抱きながら、妻のダイエットとリバウンドを繰り
返した日々を思い起こして、後悔していた。

 

 

http://diamond.jp/articles/-/8189