[犬は風邪をひかない〜ビタミンCの話〜]
屋外で飼っている犬は、風雨や寒暖にさらされながらも風邪をひきませんし、
病気にもかかりません。
一方、人は風雨をしのげて、冷暖房完備で、布団まで使っても風邪をひき、
病気になります。
この違いの最大の要因は
ビタミンCを体内で作れるかどうかの差です。
人と同じ体重のヤギは1日当たり14gのビタミンCを体内で作っています。
人の栄養所要量、すなわち「ただちちに健康に重大な影響を与えるもの
ではありません」という必要最低量は1日当たり100mg=0.1gです。
動物実験用のサルの餌には1日当たり5gのビタミンCを入れていると
いいます。
ニホンザルの体重を10kg、人の体重を60kgとすると、人では30gの
ビタミンCが必要な計算になります。
ビタミンCの主な作用は「抗酸化ストレス」作用です。
人には「抗酸化ストレス」システムとして
ビタミンC以外に尿酸があり
ます。
酸化ストレスが増加して、尚且つビタミンCその他の抗酸化物質の摂取が
不足すると尿酸が頑張って増えて、そして痛風を発症します。
人には尿酸システムがあるので、1日当たり30gものビタミンCは必要
ないと思いますが、数g~10g程度のビタミンCは必要となります。
もちろん、個人個人によってビタミンCの要求量・必要量が異なります
ので、風邪をひかなくなる量が目安になると思います。
犬やヤギは要求量・必要量が少ない時には少量を生成し要求量・必要量が
多い時には大量を生成できます。
残念ながら人は外部から摂取しなければなりませんので、痛風にならない
(高尿酸血症)にならないビタミンC量というのも1つの目安です。
(横山歯科医院)