[人間の舌には甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の他に
第6の味覚があることが判明!!]
(IRORIO 2014年06月11日)
人間の舌が感じる味覚といえば、甘味、酸味、塩味、苦味、旨味の5つが基本
だが、その他にも炭水化物を感じる受容体があることが明らかになった。
『Science』に掲載されたニュースには、人間の舌には糖質のエネルギー
密度を測る味覚があるのではないかと推測されている。
<ラットの研究で浮上した第6の味覚>
以前の研究では、ラットは糖質のエネルギー密度の違う食べ物を区別する
ことができ、甘味を感じることが出来なくしたラットでさえも、タンパク質と
炭水化物が溶け込んだ溶液の違いを感じることができた。
それではこの能力は人間にも当てはまるものなのだろうか?
<人間のボランティアで実験>
研究者らは3つの溶液を用意。
うち2つは人工甘味料で同じ甘さにした溶液で、そのうちの1つには
炭水化物を溶けこませてある。
3つめはコントロールで、甘さも炭水化物も含まれていない液体だ。
この実験は二重盲検法を用いて行われており、被験者はもちろん実験者さえも
どの液体に炭水化物が含まれているかを知らされていなかった。
実験では、10人のボランティアが炭水化物の溶液を口に含んだ途端に、
感覚・運動皮質が30%も多く活動的になったのを機能的磁気共鳴画像法
(fMRI)で確認した。
<口の中に糖質エネルギーを測る受容体がある?>
研究者らは人間の口には炭水化物のエネルギーを測る受容体があるのでは
ないかと推測。
炭水化物をカットしたダイエット食品の満足度が低いのはこれに起因するかも
しれないという。
また、糖質が大量に含まれているエナジードリンクを飲んだアスリートが、
炭水化物がエネルギーに分解されていないにも関わらず、一気に元気になる
説明にもなるかもしれない。
新たに見つかった“糖味”とも呼べる第6の味覚。
この研究はジャーナル誌『Appetite』に掲載された。
http://irorio.jp/sakiyama/20140611/141669/