Bタンパク質は、がん抑制遺伝子・RB遺伝子によって作られる物質 | アクティブエイジング アンチエイジング
[男性の方が悪性の脳腫瘍になりやすい。その理由を米大学が解明]

(IRORIO  2014年08月07日)(Sophokles)


悪性度が高い脳腫瘍の1つに、「膠芽腫(こうがしゅ)」と呼ばれるものが
ある。

この膠芽腫を発症するのは、女性より男性が多い。
それはなぜか? 
これまではっきりしなかった理由が、米国セントルイスにあるワシントン
大学の最近の研究によって明らかにされた。



<男女の脳細胞を、分子レベルで比較>
同大学の研究者たちは、男女の膠芽腫細胞や正常な脳細胞を分子レベルで
詳しく比較した結果、多くの男女の脳細胞に、ある違いが見られることに
気づいた。

膠芽腫の成長を抑制するのに重要な役割を果たす「RBタンパク質」が、
男性の脳細胞内では、不活性になっていることが多かったのだ。


RBタンパク質は、がん抑制遺伝子の1つであるRB遺伝子によって作られる
物質で、これが不活性になっていると、がん細胞の増殖を抑制することが
できない。

つまり、女性であってもRBタンパク質が不活性であれば、膠芽腫などを
はじめとしたがんの発生率が高まるということになる。


これまで、曖昧に「男女の違い」と捉えられて来たものが、じつはRBタ
ンパク質の違いであったことが今回の研究ではっきりした。

同大学の研究者によれば、「脳腫瘍の性差の要因を特定した研究は、これが
初めて」とのこと。





http://irorio.jp/sophokles/20140807/153955/