[アジュバント]
(Wikipedia)
アジュバント(Adjuvant)とは、広義には主剤に対する補助剤を意味するが、
一般的には主剤の有効成分がもつ本来の作用を補助したり増強したり改良する
目的で併用される物質をいう。
<免疫学におけるアジュバント>
アジュバントは、抗原性補強剤とも呼ばれ、抗原と一緒に注射され、その
抗原性を増強するために用いる物質である。
作用機構は様々で不明なものも多いが、
(1)抗原を不溶化することで組織に長くとどめ、抗原を徐々に長期間遊離
させること。
(2)投与局所に炎症を起こし、マクロファージが集まり抗原が
貪食(食作用)されやすくなり、抗原提示が効果的に行われる。
(3)投与局所や所属するリンパ節の、T細胞やB細胞の活性化を強める。
と考えられている。
新型インフルエンザワクチンの輸入ワクチンには、アジュバントが添加されて
いる。
臨床的には花粉症などのアレルギー疾患において、アレルゲンによる抗体
産生能を高める物質もアジュバントと呼ぶ。
例としてディーゼル排気ガス中の微粒子の関与などが考えられているが、
メカニズムはよくわかっておらず、実験的にはともかく、実際の症状に
おいてはその影響を疑問視するむきもないではない。