[食事からのマグネシウム摂取増加で脳梗塞リスク低下 スウェーデン研究]
(あなたの健康百科 2012年2月29日)
タンパク質の合成など、マグネシウムは人間の体になくてはならない栄養素。
ナッツ類や海藻類などに多く含まれているが、食事からのマグネシウム摂取を
増加させると脳梗塞の発症リスク低下するとの研究結果が、スウェーデン
国立環境医学研究所のSusanna C. Larsson氏らによって米医学誌「American
Journal of Clinical Nutrition」2月号に発表された。
<脳出血などではリスク低下せず>
これまで、食事からのマグネシウム摂取と脳卒中リスクとの関係を検討した
研究は行われてきたものの、結果は一致していない。
Larsson氏らは、1966~2011年に報告されたこれらの研究を対象に、
メタ解析※を行った。
参加者計24万1,378人、うち脳卒中発症6,477人を含む7研究を解析した
結果、マグネシウム摂取が増えるごとに脳卒中リスク低下する関連が
認められ、マグネシウムを1日100ミリグラム多く摂取すると脳卒中リスクが
8%低下した。
この関連はわずかだが、統計学的に有意だったという。
脳卒中のタイプ別では、脳梗塞リスクは9%低下したが、脳出血とくも膜下
出血のリスクは統計学的に有意な低下が認められなかった。
<※メタ解析>
過去に行われた複数の研究結果を合わせて解析し、より信頼性の高い結果を
導く分析方法。
メタアナリシス。
http://kenko100.jp/news/2012/02/29/02