僕ね、もう根っからオジさんですよ。


 僕の20代後半はモー娘。が全盛期、しかし全然聴か

なかった。


 カッコ着ける訳じゃないが、


 歌詞が馬鹿馬鹿しいと、全然響かない。


 俺、だから全く最近の曲知らない、


 これ、オジさんの典型。


 未だAdoさん?の歌は一曲も知らないし、知った所

で曲をダウンロード購入しようとも思わない。


 昔っからそうなんだよねえ、曲で悲しい時に救われ

たなんて、そんなセンチメンタルな思い出はないし。


 もう、雑音にしか聞こえないんだよね。


 そのくせ、


 宮史郎さんとピンカラトリオの「女の道」は名曲。


 ザ・ピーナッツも好き。


 昭和でも、40年代の僕が生まれる前の歌い手さん

の、曲が良い。


 オジサンだな。


 聴いてみて、


 わかる


 それがオジさんオバさんの一歩かも知れない。


 分かっても、歌が上手くそして歌詞も良い。


 結構前に、かなり前、ラジオで聞いた話で三波春夫

さんが、


「お客様は神様です」


 について、この言葉自体が間違われて伝聞しちゃっ

た話しを聞いて驚いた事があります。


 殆どの方々は、


「お金を払う存在だから、客は丁寧かつ厚く尽くして

 迎えなければならない」


 というのを、お客様は神様、という方が若い方から

年寄りまで幅広く、そう捉えている。


 が、そうではない。


「コンサートやホールで私が歌うと、

 熱烈に応援して私の気分を高揚して下さる。

 こんな貴重な力を上げて下さる方

 それこそ神様なのです」


 成程、三波春夫さんにとってはノッて下さり応援す

る声と喝采拍手こそが歌手人生においての喜びであり


 それは聴いてノッて下さるお客なのだ


 という事を神様と讃えた、という事でした。


 だから、言葉が一人歩きして、バカが勘違いしてい

る現在の、


「カネ払ってんだから何が悪い?」


 こういうバカが増えてかつのさばらせてしまったの

は何を隠そう、


 本人が最も勘違いしている大馬鹿者


 を曝け出していたんですね、大いに納得。


 お客様は神様じゃない。


 お金で商品なり歌なり対価として対等な立場にある

こと、それこそそのお互いに敬意を払う心こそ、


 神様


 であると、ふと思った雨の朝でした。