排気量別で排ガス規制値、というものが決まってい

ます事は承知してらっしゃるでしょう。


 エンジンの排ガスはどうやって浄化するかと申しま

すと、


 先ずは熱い排ガスを高温のまま大気に放出しますと

大気中の酸素や水と反応して余計に悪いガスとなって

しまうため、


 排気管の中を通す事で冷やして反応性を低くします。


 爆発した直後にシリンダー内から出て来るガスは、

およそ400℃はあるので、それをエキパイで熱を取っ

て行きます。エキパイが焦げているのは、連続して排

ガスの高温に晒されるからで、焼けるのは正常に排ガ

ス温度を冷やしている証拠ですので安心して下さい。


 その冷やされたガスは今度は触媒という排ガスの成

分を含んだガスが触れると反応する物質があるのです

が、触媒を通ると排ガス中の汚れた成分は規制値より

低くなり、


 こうして排ガスは基準値まで抑えられて大気中へと

解放されています。

(触媒も反応する為に、排ガスの持つ熱を利用して浄化

するのでおよそ200℃くらいが最適と言われています)


 さて、50ccの、どの様なバイクでも良いのですが、

今となってはもうスクーターしか見なくなりましたが


 車体は小さいのでマフラーも当然相対的に小さくな

ってしまいます。車体の規制もあるので、そんなに長

いマフラーは取り付けられません。


 答えをひとつ言いましたが、排ガスをキレイにする

には、先ずは高温の排ガスを冷やす事が必須です。

 この排気管長が長く出来ない事が50ccの弱点のひと

つであります。


 そして触媒と反応させて浄化させる、と言いました

が、通常の触媒より高い温度で反応させる必要がある

ので、


 いわゆる上質な触媒を使う必要があります。


 上質という事は、お値段が張る、高価という事。


 まあこれらの問題で、どうしてもコスト高になって

しまうのは仕方のない事なのです。


 確かに日本だけの排気量ですが、あちこちの足とし

て立派にっ務めてきた50ccが無くなる事は極めて寂し

いですね。

 

 これらを勘案してメーカーは、売り上げ的にも厳し

くなった原付部門を仕方なく終わらせる判断をしたの

は、もはや時代としか例え様がありません。


 ただ僕は思うに、


 こうした排気ガス問題は別に日本だけの不正ではな

く諸外国にも存在して、単に排気ガスが出ないから


 電気自動車


 に走るのは全く馬鹿げていると思います。まだ人類

の技術は電池を廃棄するまでの技術力を確立していな

ければ、しっかり無害に廃棄出来るかも分からないの

ですから、そんなものを公用化に急ぐのは無茶だと思

う一人です。


 現に電気自動車が使いたいなら都会に来い、と日本

では断言しているのですから(僕の田舎では全く使えな

いです)。


 あと、バイクを規制の対象にし過ぎるeuro排ガスの

あり方も悪いと思います。


 文句は尽きませんが、


 50ccは無くなるでしょう。ただ醜い戦いが今も始ま

っており一つは普通自動車免許のハナシです。クルマの

免許を取れば自動的に原付一種は無条件で乗れたもの

が一種を無くした瞬間、


 無くなります。


 それは国民が困る、不公平だ、というのはどうでも

よくて、原付一種と言えど税収が減る、その管轄部署

の仕事が無くなる事に役人は困っているのです。


 原付一種と言ってもナンバー等等の交付業務や管理

業務、自賠責保険の収入、また地方自動車税金は大切

な収入源です。


 一種を無くす、と言っても国民から搾り取るカネが

減ると困るのが政治家であり役人です。


 なので125ccをパワーダウンさせてみるのはどうだ

ろうか?…なんて考えて当然といえる普通手段だったの

かも知れませんね。


 取り止めのない話ですみませんでした。


 生産が無くなったら…現存する中古車が値上がるん

でしょうね。


 まあ寂しいけど、これも衰退する日本の縮図と言え

るでしょう。