今はMoto2のイタル・トランスでレースコンサルタ

ント(アドバイザーみたいな)を担当しております、

リビオ・スッポさんのインタビューを取り上げてみた

いと思います。


 リビオさんは、ご存知Ducati、HONDAそして

SUZUKIのチームマネージャーをやっていた方で、

SUZUKIの時は非常に残念でした。さて、監督から診

た新人ペドロ・アコスタとDucatiへ移ったマルケスは

どうリビオさんの目に映ったのでしょうか?


 マルクとペッコの事故についてはどう思う?


「レース中の事故です。

 責任は半々で、ペッコの方が少し重いかも知れない。

 あの様な状況に陥った時、

 ペッコは少し熱中し過ぎていて、一瞬を待たず、

 そのままコースに戻ってしまった。

 マルケスのオーバーテイクは普通に見えました。

 ペッコは、マルクがもっとワイドに進んでると

 思ったんでしょうね、

 幸い、どちらも大事に至らなくて良かったです」


 今後、Ducatiのパワーバランスは変わると思う?


「ゼロだ。

 マルクが最初から強かった事は、

 誰もが知っていた事でね、

 何も変わらないでしょう」


 ペッコがマルクを苦しめて来たと思う?


「いいえ。

 ペッコはカタールで強いスタートを切ったし

 土曜のポルティマオでも強かった。

 先行しても挽回の時も、プレッシャーに対応出来る

 事を十分に証明していると思います。

 いずれにせよ、

 クラス分け(ライダーの選別)について話す事は

 時期尚早でしょう」


 まだ2戦目だが、

 マルクのDucatiの対応は期待通りだった?


「11年間も違うバイクに乗っている事実に加え、

 マルクは高度なエアロダイナミクスを持つバイクに

 乗った事がない事を、

 計算しなければならないでしょ?

 それが大きな違いでしょう。

 彼は今、Ducatiに順応し『伝統的』なバイクとは

 異なる挙動をするバイクに慣れているでしょう。

 カタールではセカンドロウまでに入り、

 ポルティマオでは前に出ましたからね」


 そして次はいよいよオースティンだが?


「自分の裏庭の様なもんでしょ。

 彼が速く走る事を期待しています。

 左コーナーが多い『フレンドリー』なコースが、

 彼にとってこのマシンへの適応を完了させ

 勝利を目指すのに十分かどうか判る所でしょうね。

 マルクの様な男になったライダーは全てのレースで

 勝てる可能性があるでしょう。

 今はもう数年前の子供ではないのだから。

 新しいマシンを手に入れ環境環境も変わり、

 チーフメカニックも変わった。

 サンティ(エルナンデス)と一緒にやっていた様な

 オートマティズムはもうありませんから」


 最初の2レースのサプライズはやっぱり

 ペドロ・アコスタだった?


「彼が強い事は間違いないでしょう。

 マルクは第2戦テキサスで優勝した。

 マックス・ビアッジはデビュー2戦目で優勝した。

 1年目に学ばなければならないのは、

 それを管理することだ、とね。

 ところで、

 ペドロには大きなアドバンテージがあると思う。

 彼は空力特性を備えたMotoGPマシンの

 乗り方を学んだ、スーパータレントの筆頭なので。

 彼が他の選手がやらない事をやってのける。

 感動的だよ」


 ジャック・ミラーはこの状況を打破できる?

 契約満了だしファクトリーで今後もやれると思う?


「彼は家族と離れ離れでレースをやってるからね。

 (違ってたらごめんなさい)

 ペドロの登場は関係ないでしょう。

 ただ去年、まともなレースと下位レースを交互に

 こなしているところがあってね、

 これは彼のちょっとした限界だと思うので、

 上位を狙う改善をする必要があるでしょうね」


 アコスタとマルケスをどう比較している?


「タレントとしては非常に似ているが、

 両者、特別な存在です。

 ペドロはマルクよりも

 優れたコミュニケーション能力を持っている。

 マルケスは好感が持てるが、

 いつも少し生意気な所があってね。

 ペドロには気恥ずかしい程の自発性があって、

 若い頃のバレンティーノを思い出すよ。

 ジョークも言うし、ギミックも冴えている。

 おまけに観客を虜にする様な暴言も吐くしね。

 このイタリア人のテニスプレイヤーみたいな彼は

 現在アイドルになりつつあるが、

 それは今後彼は勝つ様に

 なるだろうというだけでなく、

 全てのインタビューで

 人々が彼を好きになる様な知的な事を言うからだ。

 彼は単に『目立ちたがり屋』でなく

 地を足に着けているからこそそんな

 発言が出来るんですよ」

 

 以上、名将にはアコスタは相当光る物を秘めている

んでしょうな。


 印象的だったのは、

今のMotoGP機はエアロダイナミクスがやはり大きく

マシンを左右しているであろうと言うこと、

 そしてそれにいきなり乗る新人ライダーに適応力が

あるかどうかも重要だ、


 と言うのが結構進化しているポイントかな、と思う

のでした。皆さんはどう思いますでしょうか?


 ま、次のオースティンでマルクとアコスタの対決な

んてレース展開になれば、かなりアツいですね。