結論から書くと、


 エタノールは燃やすと青白い炎が上がり、これが明

るい可視光線つまり太陽光に当たると非常に見え辛く

なります。


 しかし燃焼温度は実に+400℃以上に達するため、


・屋外で燃えると炎が見えない

・辺りを延焼する位に高エネルギー

・しかも身体に掛かると容易に焼死する程怖い


 絶対に火種として使ってはいけません。


 今は規則が変わっていると思いますが、昔はCカー

(アメリカ版のF1みたいなレーサー)では燃料として、

このエタノールを基礎としたモノを使用していました。


 やはり火気厳禁でしたがレースになるとマシンの

部位は非常に高音となり給油時に揮発したり燃料が

溢れたり漏れたりしてピットでは火災が度々起こって

しまいました。


 特にカメラでは炎は見えませんので、火が着いた

ドライバーやピットクルーがなんで突然コンクリート

に転げ回っているのか気でも触れたかと最初笑ってし

まいましたが、


 実はアレは、もう炎に包まれて死にそうだ!助けて

くれ!という合図でもあったのです。


 確かCカーの場合、この様に身体が熱く異常を感じ

た場合は転げ回ってゼスチャーせよ、というのが規則

化されていた筈です。それを見た者は直ちに人的消火

に務める事、という風に決まっていた筈です。


 そりゃあ400℃以上の炎で包まれる、というか、

400℃で焼かれたら堪ったもんじゃないですからね、


 死ぬのは明白です。危険なんですから。


 キャンプやバーベキュー用には適した着火剤が市販

されており、それだって使い方を誤れば危険には変わ

りありません。


 ですが扱い易い形状で炎が見え易い燃料を使用して

いるので基本的にはそちらを使いましょう。


 やはりこういった行動は、


・安直

・使えんじゃね?


 後先を考えずに、その娯楽である場の雰囲気に呑ま

れて安全を疎かにしてしまう点が不幸を呼び寄せたと

思います。


 まさか あん時


 と、後悔しても、死んだ人は帰ってきません。死な

ないまでも回復しようが無い怪我を負った場合も、


 元には戻りません。


 遊びでも取り返しがつかない場合があるのが人の知

恵からくる娯楽です。例えばそれは火を扱う事も含ま

れます。


 ただ僕は、全ての娯楽を否定する事に肯定しようと

言ってる訳ではなく、また知識を付けてという訳でも

なく、今回の件は、


 燃えるけど、一般的に使わないよな


 という保護者的立場なら、一歩考えて、人を避けさ

せるなり、使うなら先ず試しに周りのことを考えて避

難させる等、配慮が求められる対応をすべきだと思う

のです。


 例えばブレーキフルードを交換したら、スタンドで

車両を持ち上げて車輪を空転させ、ブレーキは効くか

を試すのと同じです。漏れたりしてないか目視して、

庭先を軽く乗った後に公道へ出る様に、


 いきなりブレーキフルード交換後に公道へ出てすっ

飛ばす事はしないと思います、これと一緒です。


 人間の知恵や閃きは、時として失敗して人を不幸に

してしまう場合があります。


 大人でも、当然私にもその様な危険を冒す場合は

充分に考えられます。


 なので、一歩引いて、考えて、想定する勇気で考え

て僅かな時間でも考えて踏み留まる、その、


「大丈夫かな?」


 で止められる自分である様に、生きて行こうと考え

ています。