嫁が一人で出かけたのをいいことに、久しぶりの鑑賞となった
「遊星からの物体X」である。
鬼才ジョン・カーペンターの1982年の監督作品である。
アメリカの南極観測基地を舞台に、
あらゆる生物を取り込み同化する宇宙生命体との
戦いを描いた作品…違うなw
不信、孤立の恐怖がそこにある。
公開当時はまったく見向きもされなかったが
いまや映画史上に残る、「エイリアン」とならぶ
古典SFホラーの傑作映画である。
中学3年生のときに大阪ミナミの南街スカラ座へ
観にいき、衝撃を受けた。
CGIによるポストプロダクションが主流の時代ではなく、
ロブ・ボーティンによる特殊造型と故スタン・ウィストンによる
メカニカルエフェクトによって、役者たちは
その場に存在する「異物体」に対して演技をしている。
「異物体」ばかりがクローズアップされがちな本作であるが、
観測基地内メンバーの疑心・不安をカメラワークとカット割で演出する
カーペンター監督の力量も素晴らしい。
興行成績が振るわなかった理由がある。
救いのない映画なのだ。
同時期にしかも同じユニバーサルで公開された
「エイリアン映画」の映画の影響もあったのだろう。
人々を不安にさせる宇宙生物よりも
人類に友好的宇宙生物を人々は選んだのだろう。
その映画とは「E.T.」であった。
