アクション通信 -20ページ目

アクション通信

ロックアクションズ代表、石田憲一オフィシャル・ブログです

書籍・アクション進化論をご購読されたみなさん、ありがとうございます。

先日、amazonから通知があったことで、購読数などを初めてチェックしました。正直、見方がよくわからなかったので、放置したままだったのです。それで、ある程度の、購読数が判明したので、そのお礼を述べておきたいと思いました。ほとんど宣伝らしきものはしておらず、当ブログとFacebook、それからメルマガで告知した程度でしたから。

さて、その内訳はと言いますと、やはり上下巻に分かれているために、下巻まで読まれた方は上巻購読者のうちの約5分の1といったところでした。これについてはやや残念な結果ですが、まあ上下分巻の宿命なので仕方がないかもしれません。しかし、実のところアクション進化論のキモは、まさに下巻にあるわけですから、これを機会に上巻を読まれた方には、ぜひ下巻にもトライしていただきたいと思います。

ところで、書籍「アクション進化論」は、立回り進化論については言及していますが、アクション進化論自体には直接的には触れられていません。ということで、アクション進化論そのものについては、次作で取り扱う予定です。

ではその関連で、書籍・アクション進化論の補足的な記事をアップしておきます。

テーマは「アクションの極意性」です。

 

運動科学者・高岡英夫は、書籍「武蔵とイチロー」(小学館文庫)の中で、極意を用いた動きと、極意を用いない通常の動き(これを高岡はレギュラー・ムーブと概念化しています)の違いを科学的に計測されたデータを用いて、明確に解説しています。高岡の定義する極意とは、簡単に説明しておくと、意識が極まった状態を指していて、その極まる方向性は人間にとってプラスの価値となる方向としています。またこの場合の極まった意識とは、身体と意識の間にある階層としての身体意識を表しています。つまり極意とは、身体意識が人間にとってプラスの価値をもたらす方向に極まったものを指すわけです。そして身体意識とは、武術などで用いられる正中線や体軸、丹田の他にもバレエのセンターなど、その存在を知られているものの他に、知られていないものもあるとのこと。とりあえず極意の解説はこのくらいにして、話を先に進めます。

 

極意を使った日本刀の突きと、レギュラームーブによるものとの比較を、剣尖のトップスピードと、所要時間の関係でグラフに書き出したものがあるのですが、これが驚くべき結果をもたらしているのです。(実験の詳細は、「武蔵とイチロー」P88:科学的データが測定した達人のスピード参照)

最初にレギュラー・ムーブを説明しておくと、この場合時間をかけるほど、トップスピードが速くなります。逆に時間をかけないと十分な速さが出ません。これは経験的にも理解できる話です。予備動作をある程度取った方が、バットやラケットのスイングの速さを出しやすいのは、誰もが経験していることでしょう。また自転車であろうが、F1であろうが、最高速度に達するためには、ある程度の時間がかかります。逆にスタート直後は、あまりスピードが上がりません。つまりトップスピードと所要時間は、ある程度まで比例するということになります。日本刀ならトップスピードで斬撃力がマックスとなりますから、トップスピードに到るまでの所要時間は、生死を分ける境目になるということは、容易に理解できることでしょう。

 

では極意を用いた場合どうなるか。これが驚くことに、トップスピードが速いほど所要時間が短いという、レギュラー・ムーブとは正反対の結果となったのです。これを解析した横浜国大の伊藤信之助教授(当時。現在は教授)は、何かの間違いかと思い、機械を点検したそうです。それくらいバイオメカニクス的にありえない結果が、何度やっても出たのでした。つまり極意を用いると、トップスピードと所要時間の関係が反比例になるのです。両者を比較すると、極意を用いた場合、レギュラー・ムーブの半分の時間で、トップスピードに達しています。ということは、レギュラームーブが動き出してから反応しても、後から動き出した極意の勝ちということになるわけです。(実験の詳細は、書籍「武蔵とイチロー」をご覧ください。

 

さて、これはあくまでも例なので、ここではレギュラームーブと極意の違いが、「所要時間が長いほど速くなる」に対して「所要時間が短いほど速くなる」というところを押さえておいて下さい。

 

 

ここからはアクションの話です。

アクションで取り上げたいのは、振り付けに要する時間、それを覚えるのに要する時間、リハーサルする時間・・・というように、振り付けから本番に至るまでの時間についてです。これは振り付け時間という観点からは、殺陣師の技量ということになりますし、それを覚え、リハーサルし・・・という過程では演者の技量ということになります。何れにしても共通するのは、常識に反して所要時間が短いほど技量が高い、というアクション業界の共通認識です。これはあくまでも経験則なのですが、多様な現場経験がある人ほど結果的に、時間の長さと技量が反比例するということに気づいています。(もし知らない人がいたらモグリです。それがわからない人、感じられない人は、未熟者です。)

 

これを前記した、極意とレギュラー・ムーブの関係に当てはめてみると、まさに所要時間と技量の関係が、極意と同じであることに気づかれることでしょう。ということは、所要時間の短さと技量の高さの比例(=時短性、または即時性としておきます。)は、極意的であると考えられるのです。もちろん技量の高さがハンパない、まさに達人レベルに達しているという前提ではあります。それにしてもこの即時性は、プロとしての最低限の基準になっているという点で、アクションの持つ本質的な極意性を表していると、私は考えます。これは他の分野では見られない、アクション独自の大いなる特性であるのです。

しかしながら、この高度な能力をあまりにも簡単に使いこなしてしまっているが故、その価値を客観的に評価できていないのがアクション業界なのです。そこにアクション業界人の悲劇があるのではないでしょうか。そういった点に、今一度スポットを当てて再考を促しているのが、実は書籍「アクション進化論」なのです。

 

続く・・・

 

<関連記事>

殺陣と立回り

https://ameblo.jp/actiondayo/entry-12357881060.html

殺陣と立回り2

https://ameblo.jp/actiondayo/entry-12425689946.html

 

以前お知らせした、全世界初のアクション理論書

「アクション進化論」のリアル書籍版が発売となりました。

 

Amazonのオンデマンド出版を利用した販売となります。

 

https://amzn.to/2VHcn4M

 

 

発行に当たって、

カバーのデザインや文章を一部変更してあります。

また本文も、誤植等一部修正しました。

 

内容は専門書なので、万人向けではありませんが、

泥舟化しているアクション業界に、中指を突き立てる快作となっています。

ただし理論書なので、ノウハウなどの実技は含まれていませんのでご注意ください。

 

 

石田です。久々の投稿ですが、ズバリ売り込みです。
amazonより電子書籍を上梓しました。

タイトルは「アクション進化論」です。
大人の事情により、上下二巻の分冊となりました。
https://amzn.to/2J0jhB9
https://amzn.to/2TyPsvt
理論書なので、文字ばかりです。図版は四点のみ。
アクションの現状に不満をお持ちの方には、

ぜひお読みいただきたい内容です。

 

逆に満足されている方は、

読まない方がいいでしょう・・・


 

執筆者の石田です。

 

最近は更新が滞っているので、あえて2018年を軽く振り返ってまとめておくことにします。

 

今年もいろいろありましたが、特徴的だったのは、自分が積極的に動くというよりは外側からきたものを受け取るということの方が、圧倒的に多かったことでしょうか。これは私の現在のライフサイクルと一致しているので、いいのではないかと思っています。印象的なものを挙げるなら、二つあります。

 

一つはまったく予期せぬところから飛び込んできた女性会員のおかげで、新レッスンが立ち上がったことです。これによって休止していた指導活動が再開しただけでなく、まったく新しい指導体系が出来上がりつつあります。おそらくこれは、理想的な技術指導体系に仕上がることでしょう。やはり情熱は、人だけでなく全てを動かすということを再認識しました。

 

もう一つは、香港時代の仲間とFacebookで再開したことですね。以前もそうでしたが、即仕事の話になるという展開が、面白いですね。まあ、あちらの方も人材が育っていないようです。そういった意味では、本物アクションの需要はこれからなのではないでしょうか。そのような印象が強かった、2018年だったように思います。

 

来年は早々に、電子書籍を出版します。現在執筆中で、すでに校正の段階に入っているのですが、本当は年内出版予定がずれ込んでしまいました。世界初のアクション理論書となる予定です。こちらも私自身楽しみにしています。

 

では、良いお年を

振り付けと行為、情報空間と物理空間

 

以前書いた「殺陣と立回り」というエントリーが、長きにわたって読まれているようです。そこで今回は、追加項目としてパート2をお届けします。

 

おそらくこのエントリーを読んでいる方は、殺陣と立回りはどう違うのか?という疑問から、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。結論から言ってしまえば、私の知っている限り、現場での使用においては問題とするほどのことはなく、実際には混在していました。さらには現場ごとに、どちらを主流として使っているかという程度の違いであって、明確な線引きのようなものは、なかったように思います。しかし、現場を経験している者ならば、どちらを使われても文脈上何を意味するかは理解できるはずです。そのように曖昧でありながら、意味判断が可能であるということは、要するに意味が重複する部分としない部分があるということでしょう。

 

実例を挙げてみます。例えば、殺陣師とは言いますが、立回り師とは言いません。また殺陣田村はありますが、立回り田村はありません。ということは、殺陣が振り付けを意味する一方、立回りには振り付けの意味が希薄であるということになります。

では立回りとは何か?これも言語運用で考えてみますと、「立ち回る」とは言いますが、「殺陣る」とは言いません。そうなると立回りとは、実際的な行為そのもののことを指している、ということがわかります。逆に殺陣は実際行為そのものを指してはいないわけです。

 

ですから殺陣と立回りの差異をまとめてみると、殺陣=振り付けそれ自体、立回り=行為ということになります。つまり殺陣とは、動作段取りの記号的な情報状態を指していると考えられるのです。それに対して立回りは、実体的な動作そのもののことになります。ある振り付けを想定した時に、それが動作段取りという情報空間にある場合は「殺陣」、実際に人間が動くという物理空間にあるなら「立回り」という違いになるわけです。または、ある一つのアクション・シーンに対して情報空間から捉えれば「殺陣」、物理空間から捉えれば「立回り」とも言えるでしょう。つまり両者は表裏一体のコインの裏表のようなものなのです。しかしどちらも、演技として格闘を表現することを指すという共通点はありますから、振り付けをする際は「殺陣をつける」とも「立回りをつける」とも言います。

 

以上が言語運用に見る、殺陣と立回りの、差異と共通点です。では、なぜ差異があるのか。それは逆に、なぜ共通点があるのにどちらか一つに集約されなかったのか、という疑問に行き着きます。その答えは、おそらく差異としてそれぞれ異なる意味性を持っていること、それ自体が重要だからではないでしょうか。つまりどちらか一方だけで存在しているわけではないということです。

 

もちろんこれは一つの視点の提示ですから、全てを言い表しているわけではありません。ただ、このような見方、考え方ができるということは、理解しておくべきでしょう、

この続きもあるのですが、それはまた次の機会にしたいと思います。

 

→「殺陣と立回り」へ

関連記事

アクションの極意性

前回ご紹介した、ロックアクションズのアイテムですが、

な、なんと突然に期間限定で、セールスが開催中です。

対象商品は、

  • スウェット
  • フーディ
  • ロングスリーブTシャツ
ということで、例えば
こんな感じですね〜

 

開始:2018年10月23日(火) 12:00
終了:2018年10月29日(月) 18:00

 

で、税抜き価格から1点につき700円を割引

だそうです。

 

ちょっと、覗いてみてください〜

 

https://suzuri.jp/ROCKACTIONS

 

先日のレッスンを撮影してみました。

そのコメントと合わせて、作成した動画です〜

何をやっているかは、メルマガで解説してます。

 

一見、ゆるそうに見えますが

実際は本質的に重要度の高い内容なんですね。

最初はゆるく、だんだんと条件が厳しくなっていくので、

覚えやすいのです。

今週の金曜レッスンは〜

 

この文の最後で、

簡単なノウハウも紹介しておきます。

 

金曜レッスンを始めて3回目ですね。

 

今月は基本強化月間なので、

初心者向けの

「これだけは絶対にマスターしたい基本」

 

をピックアップして、

自宅向け練習法の練習を中心に行っています。

(練習法の練習というのがキモ)

 

これね、ここだけの話ですが、

一見何でもない動きの中に

アクションの極意が潜んでいるのですよ。

 

これをリアムでは、

建築家ミース・ファン・デル・ローエ

の言葉を借りて

「神は細部に宿る」と呼んでいます。

 

だから簡単そうに見えて、

動きをなぞることはできても、

 

その本質をつかむのは

容易ではないのです。

 

でも、これをやっておくと、

後々楽ができますから

 

習慣化してしまうための、

自宅向け練習法なのです。

 

例えば、

ハーフ・ターンとフル・ターン。

 

180度回転と360度回転ですが、

これだけでもきちんとできれば、

 

それだけで極意をマスターしたも同然

というぐらい効果的な練習法です。

 

片足を軸にして回るだけなので、

トライしてみてはいかがですか?