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猪瀬知事、借用書を公開 5千万円受領問題「迷惑かけた」謝罪も辞職は否定

[猪瀬直樹都知事] 徳洲会グループから現金5千万円を受け取った問題で記者会見し、謝罪する東京都の猪瀬直樹知事=26日午前、東京都庁

徳洲会グループから現金5千万円を受け取った問題で記者会見し、謝罪する東京都の猪瀬直樹知事=26日午前、東京都庁

 東京都の猪瀬直樹知事は26日、都庁で記者会見し、公職選挙法違反事件で、東京地検特捜部の捜査を受けている医療法人徳洲会グループから、現金5千万円の資金提供を受けた経緯について改めて説明し、徳田毅衆院議員との間で交わした借用書を公開した。

 猪瀬知事は会見の冒頭、「都民や都職員、都議会のみなさまに迷惑をかけ、心よりおわび申し上げる」と謝罪し、時系列に沿って経緯の説明に入った。

 猪瀬知事の説明によると、昨年11月6日に徳洲会系列の湘南鎌倉総合病院で徳田虎雄氏に面会し、都知事選出馬のあいさつをした。同月14日に都内飲食店で徳田毅氏に会い、同月19日に毅氏から、「議員会館においでいただきたい」という電話を受けたため、同月20日に単身で事務所を訪問。その場で借用書への署名を求められ、5千万円を受領したという。金銭については、妻の貸金庫に預けていたとした。

 借用書には印鑑などは押されておらず、印紙も貼られていないが、「あまり借用書を書いたことがなかった。相手方との信頼関係の問題だと考えていた」と述べた。5千万円は今年9月26日に知事の特別秘書が徳田氏側に返却したといい、借用書は郵送で返却されたという。

 自身の責任問題についてただされると、「身を粉にしても仕事をきちっとやることが償いかと思っている。都民、国民、東京のために一生懸命働いていきたい」と述べ、辞職する意思がないことを明らかにした。