6月7日(木)

いよいよH病院受診の日です。

しっかりと紹介状を携え、いざ病院へ。


H病院は混むから朝一番に行った方がいいよ、との友人のアドバイスに従い早くに行ったものの新患はかなり待たされます。

勝手がわからない病院で、いつ呼ばれるかわからない自分の名前が呼ばれるのを緊張しながらじっと待っていました。


2時間ぐらい待ったでしょうか、いよいよ診察がはじまりました。

私はこれまでの経緯を説明し、医師からは考えられる病気(ITP)について健康診断のときに聞いたのとほぼ同じ内容でしたが、説明を受け、採血して終了でした。


想像していたよりもあっけなく終わって拍子抜けでした。


6月13日(水)

2度目の診察。

前回受けた血液検査の結果は血小板が2万だったとのこと。


ITPと診断されるには他の出血、血小板減少を来たす疾病の除外が必要なので、この日は白血病であることを否定するために骨髄穿刺(マルク)をしました。


これは、腸骨や胸骨に細い吸引針(吸引のために注射器を取り付けた針)を挿入して骨髄液をとるのですが、私は胸骨からとられました。


これが痛くて痛くて!!

思わず泣きそうになりました。


翌日、ピロリ菌の検査(ピロリ菌があるとそれを除去する薬を服用すると血小板の数値があがることがあるのです。)と胃カメラの検査をすることになりました。

それと、血小板の数値が低いので輸血することになりました。


歩くと、マルクをしたところがじんじん響いて痛くて…そろりそろりゆっくり歩いて帰りました。

ピロリ菌がいたら通院でいいけれど、いなかったら入院になるとのこと。

菌が体内にいたらいいのにと願うなんてちょっと変ですが、入院になるよりマシです。

いろいろ考えることがあってこの日はよく眠れませんでした。


6月14日(木)

ピロリ菌は呼気検査でした。

ふーっと息を吹きかけるだけで済みました。


問題は胃カメラです。

かなりびびっていたのが伝わったのか鎮痛剤を打ってくれたので、眠っているうちにすべてが終わっていてこちらも楽でした。


続いて、血小板の輸血です。

だまっているだけなので、そのうち寝ちゃっていました。

問題なく終わったと思っていたのですが、アレルギー反応なのかそのうち全身に発疹が出てきてしまいました。

担当のK先生はこれを見てがっかりしたようでした。

「これから血小板が下がったら輸血しなきゃいけないのに最初からこれじゃ…」っていう感じでした。

私も同じようにがっかりしたんですけどね。

炎症を抑える薬を処方されました。


ピロリ菌の検査の結果は残念ながらいませんでした。

これで入院決定です。

胃カメラの結果は多少の出血の跡があるものの、問題ないとのことでした。


「明日から入院できるかい」といわれたのですが、さすがに働いている身ですぐ入院できず、20日からの入院となりました。


6月19日(火)

入院前最後の診察です。

この日も血液検査したのですが8000まで数値が下がっていたので、また輸血することに。

数字を聞いて思わず笑ってしまったらK先生に「自分が重篤な患者だっていう自覚が足りない」と呆れられてしまいました。

わかってるけど、悪すぎて笑っちゃったんですよ~


輸血前に発疹を抑える薬を入れたので、問題なく終わりました。

血小板の数値も大変ですが、仕事も大変でした。


次の日から入院、しかも自覚症状がないとはいえK先生によると重篤な患者なのに、仕事が終わらず遅くまでかかってしまいました。

事務が私一人しかいないため、引継ぎするのも一から教えなくてはならず、時間がかかるかかる。

しかも、外見上は病人にはとても見えないためか上司に「月末の忙しいとき外出許可とって来られないか」と言われる始末。

心配しないでごゆっくり…なんて最初は言っていたのに。

驚きました。


治療のプロセスとしては、ステロイド剤を服用して効果がみられなければ脾臓の摘出、それでもダメなら免疫駆製剤を服用するというのがあげられます。


まだ治療も始まっていないこの段階での上司の発言にはとてもがっかりしました。

周りに迷惑をかけているのは重々承知しているので何も言えませんでしたが。


会社から欠勤は2ヶ月まで、といわれたのも不安材料のひとつでした。

ステロイド剤が効果なくて脾臓の摘出なんてことになったらどのくらいかかるのか見当も付きません。

欠勤後2ヶ月たったら、週に1度か2度出勤できるような状態なら続けられるとも言われました。

これも、手術したらどんな状態になるかわからないので、プラスの材料にはなりません。

帰宅後嬉しくない荷造りをしました。

続く。