海響館 紹介編 後編
前編から少し日が開きましたが、山口県下関にある水族館「海響館」の紹介の後編です
前回紹介したフグや海獣類の展示に並ぶ大きな見どころはペンギンです
2010年にオープンしたペンギン村は亜南極と温帯の2つのエリアで構成されています
温帯エリアのフンボルトペンギン特別保護区はチリの国立サンチアゴ・メトロポリタン公園より生息域外重要繁殖地として指定を受けているだけあって生息地に近い環境が再現されています
「ペンギンレンジャー」というイベントに参加すれば保護区の中に入ってフンボルトペンギンを間近で観察できるうえに同行してくれる飼育員さんから詳しい生態について学習できる専門的なプログラムです
イベント中の写真撮影は禁止でしたが、内容は専門的だし、配布される修了書などもありとても楽しめました
館内の亜南極エリアはペンギンたちを陸と水中、両方から観察できます
キングペンギンは親子で仲良し
片足立ちのユニークな姿
ペンギンの仲間では最速で泳ぐといわれるジェンツーペンギン
非常に好奇心旺盛で、手やハンカチをチラつかせるとガラスの真ん前までやってきます(笑)
ペンギンの仲間ではありませんが、エリア内で同居するインカアジサシ
ペンギンとは対象に飛行能力に優れ、その場に対空するホバリングも可能
ガイドイベントでのペンギンと比較する解説は必見です
そして個人的にペンギンエリア1番の見所はペンギン大編隊のイベントです
水深6メートル、水量700トンの世界最大級ペンギンプールで大量のペンギンたちが高速で泳ぎまわります
スピードはもちろん水面にジャンプしたりすごい迫力
水槽もアクリルトンネル仕様なのでいろんなアングルで楽しむのも良し、設置された椅子に座ってゆっくり堪能するのも良し
海響館に来たら必ず見ておきたいイベントです
他にも生き物以外の展示も貴重なものがあるので要チェック
地球上で最大の生物シロナガスクジラの全身骨格標本
ノルウェーのトロムソ大学博物館が1886年に入手したものを借り受けて展示しています
シロナガスクジラの全身骨格標本は世界でも数体しかなく、日本ではここ海響館でしか見ることができません
フロアの3階まで突き抜ける巨大な骨格はいろんなフロアから見て楽しめます
生きた化石シーラカンスの実物標本も見逃せません
1966年にコモロ諸島で捕獲された個体で、翌年フランス政府から読売新聞社に寄贈された後、よみうりランド海水水族館(2000年に閉館)で国内初展示された有名なやつです
その後2001年にサンシャイン国際水族館(現在名はサンシャイン水族館)で展示され、2003年に現在の海響館で展示されました
当時のブームで見た方には感慨深いものがあるかと思います
オーソドックスな展示から土地の特徴を生かした展示、海獣類のパフォーマンス、貴重な標本などなど見どころ山盛りの人気水族館「海響館」。
特に展示の工夫が素晴らしい
自分は正直ペンギンってどこの動物園、水族館でも同じような展示スタイルと同じ種類ばかりなので普段はそんなに見ることなく通り過ぎることが多いです
海響館でも、とくに珍しいペンギンがいるわけではありません。
それでも何時間でも釘付けになれるのはやはりその展示方法にあります
同じ生き物でもその能力や生態、魅力をいかに引き出すことができるかが今後の動物園、水族館に求められる要素の1つだと思います
それを再現している海響館は今後の発展から目が離せません
必ずまた足を運びたい水族館です