Summer Camp!!!!! 前篇
みなさま、こんにちは
フィリピン事務局のまきです
毎回のようにブログに書いていますが、
こちらフィリピンは現在、真夏っっっ
暑すぎるので、こども達はみんな夏休みの真っ最中です
小学校のときから大学生並みに休みが長いフィリピンのこども達・・・
そう、4月と5月はまるまるお休みです
学校があるときの生活リズムを忘れ去ってしまいそうですね
さてさて、そんな夏休みのメインイベントである、タタッグのサマーキャンプ
今年も4月11日~13日の3日間で行われましたー
サマーキャンプというのは、
タタッグが支援する各地域のこども達や路上で働くこども達の中で、
特に積極的に活動に参加している子やリーダーとなる素質のある子が
各地域や路上の代表としてサマーキャンプの参加者に選ばれ、
3日間さまざまなプログラムを通して、
コミュニケーションスキルやリーダーとしてのスキルを身につけたり、
チームビルディングや人を信じることの大切さなどを学ぶ、
タタッグのこども向けのトレーニングの1つです
今回、私は2日間参加させてもらったのですが、
2日間だけでも、こども達がたくさんのことを吸収して
ぐんぐん成長していくのが感じられました
たくさんあったプログラムの中でも
私が特におもしろかったなー、
日本のこども達にも体験してみてもらいたいなーと思ったプログラムを
ここで2つご紹介したいと思います
まずはこれ↓
どんなアクティビティかというと・・・
まず、こども達は4グループに分かれます。
そして、各グループに15枚ほどのカードが配られました
(各グループとも同じ内容のカードです)
各カードには、
「きれいな水」
「栄養のある食べ物」
「テレビを毎日見られる」
「安心して住める家」
「暴力や虐待から守られる」
「自由に遊ぶ」
「宗教を選ぶことができる」
「ゲームやコンピュータ」
「勉強することができる」
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などなど、が書かれています。
とここで・・・
「なんと、突然の不況
カードに書いてあるものすべてを持ち続けることはできなくなりました
この中から、こども達のために絶対になくてはならないものを考えて、
優先順位が低いと思う4つのカードを捨ててください」
というアナウンスが入ります。
こども達はグループごとに
カードとにらめっこしながら、相談します
これを3回続け、最後は7枚までカードを絞りました。
カードを選び終えた後は、チームごとにどのカードを残したかを発表
もちろん、なんでそれが大切だと思ったのか、理由も説明します
「健康でいられるためには栄養のある食べ物が必要」
「人は水や空気がなければ生きていけないから絶対に必要」
「いろんな知識を身につけたり、きちんとした仕事に就くために勉強は大切」
などなど、たくさんの意見を聞くことができました
そして、このアクティビティが終わったあと、
エデュケーター(タタッグでトレーニングを受けた若手のボランティアスタッフたち)が
「どんなところが難しくて、どんなところが簡単だった?」
と質問すると・・・
「最初にカードを減らしたときは簡単だった。
テレビやゲームなど別になくても大丈夫なものもたくさんあったから。
でも、最後にカードを減らすときはすごく大変だった。
どれも必要なものばかりで、選ぶのが難しかった。」
「最後にカードを減らすときはみんなの意見を1つにするのが大変だった。」
「難しかったけど、みんなで協力して最後まで選ぶことができた。」
という感想がこども達からあがりましたー
このアクティビティのミソは、
「こども達に何が本当に必要なものなのかを考えてもらうこと、
さらに、ただ考えるのではなく、
自分以外の人と議論しながら考え、知っていくことが大事」ということでした
次は、これ↓
なんと、エイリアンの卵が発見されました
エイリアンのこどもが生まれてくる前に、地球の外に卵を追い出そう
というゲームです。
ここでは3グループにわかれ、条件が与えられます
グループ1・・・「目が見える、声を出せない、その場では動けるが歩けない」
グループ2・・・「目が見えない、声を出せる、歩ける」
グループ3・・・「目が見える、声を出せる、動けないし歩けない」
全部のグループで協力して、エイリアンの卵を地球から追い出します
歩くことができるのはグループ2の子たちだけ
そこで、グループ2の子たちをグループ1・3の子たちで
エイリアンの卵がある場所まで導き、指定された場所に卵を移動させ、
スタート地点に戻るところまで案内します。
ちょっとわかりづらいですが、左から順にグループ1・2・3です
最初はグループ3の子たちが目で見て、声を使ってリードしていたのですが、
だんだん興奮してきたのか、みんな立ち上がって声を出し始めてしまいました
が、しかし・・・
そう、グループ1の子たちは動いてはいけないんです・・・
3回めにルール違反をしたところで、エデュケーターからイエローカード
なんと、これ以降、グループ3はゲームに参加できなくなってしまいました
残されたグループ1と2の子たちだけで
なんとか全部の卵を移動させようと試みましたが、
最後は時間切れとなってしまい、全部を移動させることはできませんでした。
とっても悔しそうなこども達・・・
でも、これもすごくいい勉強です
ルールを守ることもそうですが、
みんなで協力して1つのことをやり遂げることの難しさや
うまくいったときの嬉しさや達成感、協力し合うことの大切さ・・・
などなど様々なことを学ぶことができたのではないかなーと思います
アクティビティを振り返り、感じたことや気づいたことを発表するこども達
サマーキャンプのプログラムは、
タタッグのエデュケーターたちがこども達に学んでもらいたいことを考え、
それに合うような遊びやゲームを組み合わせて実施しています
いつものことながら、彼らの素晴らしいリードぶりには、
終始脱帽しっぱなしでしたー
ちなみに今回ご紹介した1つめのアクティビティは「意志決定」について、
2つめのアクティビティは「チームビルディング」について学ぶためのプログラムでした
プログラムの合間にはみんなで海にも入りましたー気持ちよさそう
さてさて、このほかにもたくさんのプログラムが行われましたが、
1回では載せきれないため、続きは後篇でお送りしますねー
後篇もどうぞお楽しみに―
フィリピン事務局
戸塚 真希