ベゴーニア地域近況報告!
みなさま、こんにちは
フィリピン事務局のまきです
今年も残すところあと2日
みなさま、お正月の準備は万端でしょうか
私は・・・です
さて、今回は「ベゴーニア」という地域への
インフラ支援に関する報告をさせていただきます
「ベゴーニアにミーティングスペースを設置したい」
という要望がタタッグからあがってきたのは2010年の夏前でした。
それまでは地域のちょっとした空地でミーティングを行っていたのですが、
雨季は雨のため、乾季は暑い日差しを遮るものがないため、
ミーティングを定期的に行うことが難しい状態でした
そこで、この年の夏キャンプでワークを行い、
当会のワークキャンプ参加者と地域の人たちが協力して完成させました
このスペースはミーティングのためだけではなく、
就学前のこども達ための学習場所にも
活用したいという思いで設置されました。
しかし、設置後しばらくしてモニタリングに行くと・・・
なんとスペースがきちんと活用されていないのです
実は、このベゴーニアという地域は
ほとんどの住民がゴミを拾ってそれを換金し、
そのお金で生計を立てているため、
貧困層の中でも特に生活が苦しい地域の1つです。
タタッグでは2008年から当地域に対する支援を開始しました。
しかし、それまでずっとその日暮らしをしてきた地域の人たちにとって、
将来を見据えた人生プランニングを身につけるということや
そのために地域のお母さんたちを中心としたグループをつくるというのは、
それがいいこととはわかっていても
実際に行動に移すことが難しいようでした
そのような状況を改善するためにも、
定期的にミーティングを行うことができるようにしたいというのも、
今回のプロジェクトの理由の1つでした。
スペース自体は2010年9月に完成したものの、
それ以降、ほぼ1年の間、
ミーティングスペースが有効に活用されているという報告を
聞くことはできませんでした。
しかし、約1年たったある日、
ミーティングスペースを使って
こども達のための就学支援が始まったということを聞き、
早速、ベゴーニアを訪問してきました
現在、週末の午前中を使って就学前~低学年の
こども達の学習指導をしているということで、
この日も地域のこども達が約20名集まってきて勉強していました
こども達が意欲を持って参加していること、
来ていないこどもがいると、
始まりを知らせるために地域の人が呼びにいって
こども達がきちんと参加できるようにしていることなどが見受けられ、
以前来たときよりも地域がまとまってきている印象を受けました
ワークでは雨日避け(写真の上の方に写っているものです)の設置と
低学年の子たちへはベゴーニアに住むタタッグの元奨学生、
チェリアンがボランティアで読み方を教えていました
地域で行うプロジェクトに対して、
地域住民が積極的に関わろうとしていくことは、
地域全体が1つのグループとして活動していくために
とても重要な一歩であると、私は思います。
そのため、今回のミーティングスペース設置を通して
このような地域の変化が見られたことはとても嬉しかったです
お母さんたちのグループ活動が活発になるには
もう少し時間がかかると思いますが、
タタッグのコミュニティーオーガナイザー(地域担当スタッフ)と一緒に、
それぞれの生活が少しでも向上するよう、
地域に合った活動をしていってもらいたいですね
ベゴーニアの地域の人たち、こども達の生活が少しずつ安定していくよう、
私もかげながら応援していきたいと思います
フィリピン事務局
戸塚 真希