学校モニタリング(フォレストリー地区)
こんにちは、フィリピン事務局インターンやすえです
今回も、今井記念海外協力基金を頂いて実施している、ストリートチルドレンへの奨学金プロジェクトの奨学生のモニタリングの様子を紹介したいと思います。
今回モニタリングに訪れたのは、フォレストリー地区、オールドカバラン小学校(通称OCABESオカベス)です。
こちらの学校では23名の奨学生が勉強しています。
モニタリングの様子
左からモニタリング担当のお母さん2名、先生、奨学生、TATAGコミュニティオーガナイザーです。
この日は全校清掃のため、学校中がばたばたしていました。
親切な先生が時間をとり、奨学生や学校の様子を詳しく話してくださいました。
こちらは「算数教室」という名前の教室です。本校舎のすぐ向かえ側に位置しています。
とてもかわいらしいデザインの教室です
教室内、小さな机が付属された横長のいすがぎっしりと並んでいました。
40人近くのこども達が一緒に勉強をしていました。
担任の先生と奨学生
元キャンパー、ツアー参加者のみなさん、この2人に見覚えはありませんか?
そう、ストリートエドゥケーションでお馴染みのジェイドとジャスパーです
エドゥケーションでも、みんなのまとめ役を積極的にこなすジェイド。
彼女は学校でもとても優しい子で、まじめに勉強をしているそうです。
エドゥケーションでは踊ったり、ラップをしたり、ジョークを言ったりとお調子者のジャスパー。
ですが、彼も学校にはまじめに通いきちんと勉強しているそうです。
ある平日の午前中、TATAGのスタッフマルーさんとオロンガポ市内の市場を通りかかりました。
すると、路上でビニール袋を売っているこども達や遊んでいるこども達を何人か見かけました。
「働いてお金を稼ぐことを覚えたこども達は、学校に行かなくなりやすいのよ。
だって働かなければお金はないし、学校に行けば働けないでしょ?」とマルーさん。
それでも、やっぱり勉強が好きだ、勉強を続けたいと一生懸命にがんばっているこどもたちもたくさんいます。
彼らが勉強を続けていける環境ができるよう、これからも支援していきたいと思います。
休憩時間にダンスをして遊ぶこども達
フィリピンのこども達は、とにかくダンスが上手
こうやって毎日遊びながら腕を磨いているんですね
この学校が位置するフォレストリー地区は、名前の通りたくさんの森に囲まれたとてもきれいな場所です。
ところが、モニタリング後にお母さん達と話していると、他の地域と比べて比較的貧しい家庭が多く暮らしているそうです。
TATAGがストリートチルドレンのために行っている教育活動、ストリートエドゥケーションにも、多くのこども達がこの地域から通っています。
そういった家庭にとっては、こどもを学校に通わせるということは、経済的にはとても大きな負担になるそうです。
例えば、フィリピンの学校では、よくプロジェクト費というものがかかります。
理科の授業で実験をしたり、社会の授業で模型のようなものを作ったり、
こども達がよりよく勉強するためにかかる様々な材料費等です。
また、電気代や水道代といった光熱費も、政府から一部の支援があるものの、
ほとんどの代金はそれぞれ生徒が負担しています。
毎月ひとり約80ペソ(=220円)ほどだそうですが、それを継続して毎月支払うこと、ましてや兄弟がたくさんいたりすると、貧しい家庭には大きな負担になります。
そのため、プロジェクト費や光熱費を支払うことのできない生徒がたくさんいるそうです。
「教育は無料だって言われているけど、
実際は色々なところでお金がかかって、そのせいで勉強できないこども達がでてきてしまっているのよ。」とTATAGスタッフのマルーさんは話していました。
こども達が勉強を続けていけるよう、これからもモニタリングを通して、こども達が置かれている状況を把握していきたいと思います。