サンタリータ地区に大雨が降りました!!
こんにちは、フィリピン事務局インターン木村です
日本の夏休みの今は、ワークキャンプやスタディーツアーの予定がぎっしりと入っており、フィリピン事務局はばたばたとしています
そして、こちらはフィリピンでは、8月から本格的な雨季に入っています
2007年春ニニョスタタッグキャンプでは、浸水地域のサンタリータ地区を支援しました。
コンパウンド(居住区)内にある川沿いに、住宅への浸水防止を目的として壁を設置しました。
↓2007年春のワークキャンプにて設置した壁
設置した壁の効果もあり、また例年より雨量が少ないこともあり、今年は雨季に入っても浸水の被害にあわずにすんでいました。
ところが8月に入り、台風が連続してフィリピンに訪れ、また少し北のバギオ地方に大きな嵐が来た影響を受け、約3週間近く毎日大雨が続きました。
その結果、雨量が設置した壁の高さをはるかに越え、コンパウンド内は浸水してしまいました。
一番ひどいときには2階の家にまで水が入ってしまうほどだったようです。
写真は浸水が一番ひどかったときから2~3日後のコンパウンド内の午後のようすです。
↑浸水したコンパウンド内のようす
この日の午前中までは柱の色が濃い部分まで水があったようです。
また、一番ひどいときには写真の上のほう、緑色のこけが生えている部分まで水があがってしまったそうです。
↑浸水した家の1階のようす
こちらは、2007年春キャンパーがワーク中の休憩等に利用させてもらっていた、
地域のリーダー、アテシャーリー家です
寝室、キッチン、トイレのある1階は完全に浸水してしまっているため、現在は使用していません。
↑キッチンが使用できないため、お皿洗いは外で
1階のキッチンが使用できないため、現在はテレビやソファがあった居間をキッチンとして使用しています。
↑雨のようすを見ている地域のこども
このあたりは、2007年春キャンパーが、お昼ご飯やメリエンダを食べていた場所です
↑キャンパーにはおなじみの青年たち
彼らもどんな時でも元気です。バケツにためた雨水を歌いながらかけあいはしゃいでいました
ちなみに左側ジャスパーと、そのお兄ちゃんのトントンは仕事がみつかり、現在は研修中だそうです
特にトントンは、以前こちらのブログでも紹介したようにTATAGの職業訓練を受けていましたが、最後の資格を取る試験はお金が足りずに受けることができませんでした。
その後、地域が無料で行う溶接のトレーニングを受け、仕事の斡旋を待っている状態が続いていました。
そして、最近やっと仕事が見つかり、今ではうれしそうに仕事に通っています。
まじめで努力家な彼のことなので、きっとすぐに新しい仕事にも慣れるでしょう
3週間ほど降り続けた雨もようやくやみました。
ひさしぶりに晴れ間が出た日に行ってみると、水はすっかりひいていました。
↑水がひいたコンパウンド内のようす
ここはちょうどアテシャーリーの家の前
奥に見える柱と階段が先ほどの「雨のようすを見ている地域のこども」の写真の家です。
↑コンパウンド内に並べられた砂袋
浸水したときにはこの上を歩きます。
しかし、浸水時はこの砂袋も見えないほどでした。
↑笑顔のこどもたち
2007年春キャンパーにはおなじみ、コンパウンドの入り口にあるパン屋さんの前です。
壁の設置により浸水防止を試み、住民からは「効果があった!」との声が聞こえてきていました。
例年であれば雨がすぐに家のほうに流れていたのを、壁が防いでくれていたようです。
しかし残念ながら、今回の台風や大雨のように大きな自然災害を完全に阻止することはできませんでした。
話を聞いているなかで、色々な工夫をこらしながら、自然災害と共存していこうとする地域の人の生きる力強さを感じました。
初めて浸水の状況を見た私は驚いてしまいましたが、彼らにとっては毎年起こる当たり前のこと。
いつもと変わらず、元気に笑顔で生活していました。
これからもサンタリータ地区のようすをモニタリングし、見守っていきたいと思います。
そのようすはこちらのブログでも報告していきたいと思います。