医療支援 (口唇口蓋裂・鼠けいヘルニア)
ニニョスパグアサセンターでは手術が必要な障害を抱えながらも、金銭的に工面の出来ない方を対象として医療サービスを実施しています。当会ではニニョスパグアサセンターの実施している医療サービスの支援を実施しております。
ニニョスパグアサセンターではこれまでも多くの医療サービスの提供をし、2007年1月~4月末ですでに120名、そして今回行われた手術では21名の方に医療サービスを提供しました。
センターには現在でも1000名を超える方からの要請があり、今回はその中から健康状態に問題がなく、手術を受けるこどもの付き添いがいることを条件に患者さんを選んだそうです。
今回の医療支援では主に二つの障害をもつこどもがイロコスにある政府の建てた病院で手術を受けました。
1つ目は口唇口蓋裂(*1)。そしてもうひとつは鼠けいヘルニア(*2)です。
口唇口蓋裂の治療は破裂によって異なり、こどもの成長や発達に合わせて段階的に治療を進めていくことが原則とされています。口唇口蓋裂の手術は早い段階で手術を受ければ受けるほど言語障害が残らず、良しとされています。口唇形成術と呼ばれる唇の割れ目を閉じる手術は生後2ヶ月頃から可能で、今回は2ヶ月~16歳のこどもたちがそれぞれにあった手術を受けました。症状によっては2~3回の手術を必要とする場合もあるそうです。
口唇口蓋裂の障害を持つ方はさまざまな差別や偏見を受けることがあるそうで、マスクをつけて日常を過ごしていたというこどももいました。手術が終わり、後日抜糸をしたときにマスクをせずに帰っていった姿はとても印象的でした。
ニニョスパグアサセンター担当 高橋
以下大時林より引用
(*1)口唇口蓋裂
生まれつき唇が割れているものを唇裂、上あご(口蓋)が割れているものを口蓋裂といい、両者を合わせて口唇口蓋裂という。
(*2)鼠けいヘルニア
腹膣内の臓器が鼠けいに脱出し、腫瘤をなすもので、小児に多い。