8/25-8/26 新潟の間瀬、光海丸さんにて。
今シーズン、恐らく最後になる巨大アラ狙いの釣行です。今回は前回の輪島遠征に続いて、ディープライナーのテスターであり、JUSTICE代表の村瀬さんとご友人のIさん(ちなみにこのIさん、世界中の大物を釣り歩き、大御所たちを師匠に持たれるスーパーアングラーです)にご同行頂きました。村瀬さんは石川輪島にて非公式ながら世界記録のアラを数本釣り上げていますので、今回の釣行は期待が膨らみます。
初日は凪の予報。午前4時出船で佐渡沖の実績ポイントを目指します。この場所は私が昨年11.1キロ、10.8キロを上げたポイントで今年はまだ大型が出ていません。途中、お土産用のマダラを狙ってお昼過ぎから本命の大アラを狙うとの事でした。この光海丸の小林船長は大変勉強熱心で、アラがフィーディングに入るベイトの反応や時間などを正確に記録されています。もちろん、相手は幻の魚ですから必ず出会える、ということはありませんが、私は通算で8回のアラ狙いの出船で3回の10キロオーバーと出会えています。5キロ以上であれば5回、通算打率6割ですので、船長さんの流しがいかに的確かうかがい知れます。
この日は潮は上潮が2ノット、底潮が0.5ノットの二枚潮で中々狙いの場所にジグを通せず、苦しい時間が続きました。そしてまたも最後の2流しにてメイクドラマ。キャビンで小林船長と魚探を見ながらスルメイカの反応をボトム付近に見つけます。ボトムから6〜7m、反応は決して大きくはありませんが、もう時計は14時、時間を考えるとこれがラストチャンス。
水深126m、ジグをスピンドルの300gに変更し、外道に邪魔されにくいホールド6/0のシングルフック仕様でジグを落とします。船長のゴーヘの具合とラインの立ち具合を見ると、これまでとは変わって潮はだいぶ素直に流れている事がわかりました。着底直前、魚の視界に入る前に一度糸ふけを取るために10mほど早巻、そこからテンションフォールで1m刻みに間をとりながら落として底をとります。着底→早めのワンピッチ3回→ポーズ5秒→1/4ピッチ&テンションフォール4回→ポーズ…『モワモワ』前アタリ!→動かさずに止め継続→ズドーン!ファーストランにトルクがないのでサイズは4〜5キロ級と判断し、周囲のアングラーとお祀りしない様に早めに巻き上げます。上がってきたのはシーバスを思わせるほどかなりスリムなアラ。
実寸で71センチ、ウェイトは長さの割に軽いなと思っていたら精子が漏れていてオスだからだと理解しました。※メス個体なら71センチなら8キロ超サイズです
スポーニング時はメスに比べて神経質でベイトを追わないオスは、この時期にあまりお目にかかることはありませんので貴重な魚になりました。やはり食味が最大の関心事なので、一通り船長さんの写真撮影が終わるやいなや、桶に戻してすぐに蘇生させます。可哀想ですが蘇生したところで静脈をカットして血抜きをし神経〆、その後は15分ほど海水氷に漬け、芯まで冷えたタイミングを見計らって魚用の厚手のビニール袋に包み、海水を抜いた氷の中心部に埋め寝かせました。これで数日は順調に熟成が進むはずです。明日の2日目に備えて完全な状態でキープしました。
しかし準備万端であればあるほど次のチャンスはないもので、残念ながら翌日は帰ってきた台風10号の影響で海は時化、アラの実績ポイントには向かえずゲームセット。恐らくは今シーズン最後のアラ釣行の幕が降りました。
今シーズンは大型のアラは10.3キロ、5.2キロ、5.1キロの3本、昨年ほどでは無いものの十分満足いくシーズンとなりました。時々、大御所なる方が『アラは大型の方が釣るのは簡単』『アラは沢山釣っても自慢にならない』とメディアで公言されている様ですが、私はその方が大きなアラを釣っているところも、沢山釣っているところも拝見したこともありません。個人で思うのは勝手ですが、大手ジグメーカーやリールメーカーのプロテスターの方がその様な発言を公にするのは如何なものかと感じました。最近、余りにも私や友人に向けての発言の様に感じるので、敢えて名前は出しませんが、このブログには留めおくことにしました。余りに続く様なら、ささやかなささやかな反撃としてその方のお名前も記すことにします(笑)