英会話不要論 (文春新書)/行方 昭夫

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初売りで買った本です。今年最初に読んだ本ですが、すごく衝撃を受けました。
Sakuraは英語について何本かブログ記事を書いていますが、そのなかでうまく言えなかったことを、著者の行方先生が分かりやすく書いておられます。行方先生は数多くの名翻訳を世に出しておられる英文学界の大御所です。誰もが認める素晴らしい経歴の方ですが、そのお人柄はとても謙虚です。分かりやすい語り口調の本書は、英語教育の在り方についてもう一度頭を冷やして考えてみるよいきっかけとなると思います。
「文法訳読式」の「学校英語」は実用的ではなく、役に立たない。中学高校大学と英語を勉強したのに、アメリカで買い物ひとつできなかった。これはどう考えても教育が悪いんだ!
こんな言葉を何度も聞いたことがあります。この言葉が現実の学校における英語教育の一番大きな問題点だと思っている人たちがいかに多いことか!そしてこの言説の真偽も確かめないまま、「これを改善するため」の「教育改革」がまた行われようとしています。小学校5,6年生における英語の教科化と、中学年から始まる「外国語教育」です。小学校の先生にそれをいきなり教えろというのは無茶な話です。だって(とりわけ)小学校における英語は「座学」ではなく「実技」なのですから。大急ぎで小学校教員の英語指導研修を行わねばならず、そのために莫大な税金がつぎ込まれることになります。また研修を必ず受けさせるためには、現在の業務時間を削って研修時間を確保せねばならず、しわ寄せが小学生たちに来ることも懸念されます。先生が児童と接する時間が削られてしまうから、十分に目が行き届かなくなることが予想されます。
著者は、現在の60代~70代が受けた英語教育と、今の中高生が受けている英語教育とではかなり隔たりがあり、かつて自分が受けた教育をもとに今の英語教育を批判しても的外れであることや、今の教科書はマンガやイラストだらけの会話を中心とした教材に変わっていることなどを説明します。大学入試センター試験にリスニングが導入されてからもうかなり経ちますし、英語の授業は原則として英語で行うことにもなっています。(知っていましたか?)ALT(外国語指導助手=ネイティヴスピーカー)が学校現場に配置されてから20年以上が経っています。今どきいわゆる「文法訳読式」の授業をしている先生なんて、少数派ではないでしょうか?
ではどんどん「改革」されて良くなったはずの英語教育で学んだ若い人たちは、昔の人よりも「役に立つ」英語が身についているのでしょうか?海外へ旅行に行ってもスムーズに会話ができるのでしょうか?ネイティヴの英語を聴く力が高いのでしょうか?
答えはNOです。そして再び「やっぱり学校英語のやり方が間違っている。こんなやり方では何年英語を勉強したってしゃべれるようにはならない!」(しゃべれないことだけが問題視されていることに注目)という批判が巻き起こるのです。そして文部科学省が新たな「英語教育改革案」を新学習指導要領に盛り込み、現場の教師が右往左往する・・・・。
著者は日本人(の多く)が英語をモノにできない理由を次のように述べています。
「辛抱強く学ぶ意欲もないのに、また語るべき内容も持たないのに、何が何でも英語を喋りたい、ということこそ可笑しいのです。」「漠然と英語力をつけたいと望んでいる方は、努力と忍忍耐の連続する道を歩かなくては、成功はおぼつかないと覚ってください。」
Sakuraは行方先生のこのご意見に100%同意します!日本人が英語をモノにできない最大の理由は「努力と忍耐が足りない」からです。
今日は「本のご紹介」ということで「英会話不要論」について書きましたが、この問題については今後も取り上げていきたいと思います。

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Sakuraは英語について何本かブログ記事を書いていますが、そのなかでうまく言えなかったことを、著者の行方先生が分かりやすく書いておられます。行方先生は数多くの名翻訳を世に出しておられる英文学界の大御所です。誰もが認める素晴らしい経歴の方ですが、そのお人柄はとても謙虚です。分かりやすい語り口調の本書は、英語教育の在り方についてもう一度頭を冷やして考えてみるよいきっかけとなると思います。
「文法訳読式」の「学校英語」は実用的ではなく、役に立たない。中学高校大学と英語を勉強したのに、アメリカで買い物ひとつできなかった。これはどう考えても教育が悪いんだ!
こんな言葉を何度も聞いたことがあります。この言葉が現実の学校における英語教育の一番大きな問題点だと思っている人たちがいかに多いことか!そしてこの言説の真偽も確かめないまま、「これを改善するため」の「教育改革」がまた行われようとしています。小学校5,6年生における英語の教科化と、中学年から始まる「外国語教育」です。小学校の先生にそれをいきなり教えろというのは無茶な話です。だって(とりわけ)小学校における英語は「座学」ではなく「実技」なのですから。大急ぎで小学校教員の英語指導研修を行わねばならず、そのために莫大な税金がつぎ込まれることになります。また研修を必ず受けさせるためには、現在の業務時間を削って研修時間を確保せねばならず、しわ寄せが小学生たちに来ることも懸念されます。先生が児童と接する時間が削られてしまうから、十分に目が行き届かなくなることが予想されます。
著者は、現在の60代~70代が受けた英語教育と、今の中高生が受けている英語教育とではかなり隔たりがあり、かつて自分が受けた教育をもとに今の英語教育を批判しても的外れであることや、今の教科書はマンガやイラストだらけの会話を中心とした教材に変わっていることなどを説明します。大学入試センター試験にリスニングが導入されてからもうかなり経ちますし、英語の授業は原則として英語で行うことにもなっています。(知っていましたか?)ALT(外国語指導助手=ネイティヴスピーカー)が学校現場に配置されてから20年以上が経っています。今どきいわゆる「文法訳読式」の授業をしている先生なんて、少数派ではないでしょうか?
ではどんどん「改革」されて良くなったはずの英語教育で学んだ若い人たちは、昔の人よりも「役に立つ」英語が身についているのでしょうか?海外へ旅行に行ってもスムーズに会話ができるのでしょうか?ネイティヴの英語を聴く力が高いのでしょうか?
答えはNOです。そして再び「やっぱり学校英語のやり方が間違っている。こんなやり方では何年英語を勉強したってしゃべれるようにはならない!」(しゃべれないことだけが問題視されていることに注目)という批判が巻き起こるのです。そして文部科学省が新たな「英語教育改革案」を新学習指導要領に盛り込み、現場の教師が右往左往する・・・・。
著者は日本人(の多く)が英語をモノにできない理由を次のように述べています。
「辛抱強く学ぶ意欲もないのに、また語るべき内容も持たないのに、何が何でも英語を喋りたい、ということこそ可笑しいのです。」「漠然と英語力をつけたいと望んでいる方は、努力と忍忍耐の連続する道を歩かなくては、成功はおぼつかないと覚ってください。」
Sakuraは行方先生のこのご意見に100%同意します!日本人が英語をモノにできない最大の理由は「努力と忍耐が足りない」からです。
今日は「本のご紹介」ということで「英会話不要論」について書きましたが、この問題については今後も取り上げていきたいと思います。